ひきだしの鍵 | sueyoshitomoko.com blog

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ソプラノ 末吉朋子の情報などのブログです。
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今朝、大好きな家族の猫さん、チャオくんが

お空に飛んでいってしまいました。

半月ほど前から、急激に衰えていたので、

我々家族はみな、心の準備はずっとしていました。

 

チャオやルネが我々に与えてくれた時間は、

キラキラ光る宝石のようなものでした。

動物と暮らすということに興味がない人は、

おそらく開けることのない人生の引き出したち、

その一つを開ける魔法の鍵を、

チャオとルネは我々にもらたしてくれました。

その引き出しは、開けると楽しいことがたくさんで

色とりどりの幸せと愛に溢れていたのでした。

一度開けられた引き出しは、彼らがいなくなった今も閉められることはなく

我々の人生を、ずっとキラキラ照らしてくれています。

 

2017年ころの写真。

 

私は、チャオが世界で一番好きな猫でした。

私が部屋で練習していると、ニャーと鳴いてドアを開けさせて

ずずいと入ってきては、ずっと寝ながら聴いていました。

よくあんなにうるさい中で寝られるものだと、いつも呆れていたのですが

チャオは気持ちよさそうな顔をして寝ていました。

 

朝、私が寝坊をしていると、朝食を済ませたチャオが、

ニャーと鳴いてドアを開けさせて

私の布団に入れろとやってきました。

布団を開けると、ずずいと入り込んできて

そのまま、私の腕枕でスヤスヤ寝るのでした。

結婚をして家を出るまでは

そんな毎日が繰り返されていました。

 

今年前半くらいの写真。

 

猫は、甘いものを感じる器官が無いと聞いたけれど

チャオは、あんこが大好きでした。

あんこを舐めるときは、いつも目を細めて、おいしそうにしていました。

 

猫は、ネズミを捕ったりするのが得意だと聞いていたけれど

チャオは、目の前を走るゴキブリにビビって、

おろおろと取り逃すどん臭さでした。

人間よりゴキブリにてこずってるけど大丈夫?と心底思いました。

 

つい先日の写真。

 

チャオは、断然、ママ(末吉母)が大好きでした。

とーちゃん(末吉父)は、たぶんまあまあ、

ネネ(私)は、まあ好きだったけど、なんか途中でいなくなって

あの人誰だっけ、的な扱いで

ゲンタ(末吉弟)は敵視していつも「シャーー」って言ってました。

弟ちゃんが、ルネとチャオを我が家に連れてきたのに

少しも恩を感じてない様子だったのは、何故だろうねぇ。

 

こんなに長生きをしてくれるとは、正直思っていなかったけれど、

チャオは、20年以上、末吉家で暮らし続けてくれました。

猫は、20歳なら本当に長寿で御の字、

じゅうぶん長く生きたと言えると思います。

20歳を過ぎたころ以降は、

これは「アディショナルタイム」だと、私は思いました。

一生懸命じゅうぶんに過ごした時間の後の

思いがけないラッキーな追加の時間、

そう思って、この日が来るのは覚悟も理解もしていたけど

それでもやっぱり末吉家の人間様たちは、みな

チャオがいなくなったことが、とっても寂しいよ。

チャオもルネも、我々に楽しい時間をありがとう。

 

生きているものは、いつか動かなくなる日が来るさだめ、

使い終わった身体から離れた、チャオとルネの魂は

キラキラ光ながら、末吉家のみんなを見守ってくれているのかな。

 

チャオ、ルネ、大好きだよ、

また会おうね。