「全拉致被害者の親の世代は2人以上いる」 | suehisa223のブログ

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「全拉致被害者の親の世代は2人以上いる」

 

 令和5年12月16日(土)、東京・内幸町のイイノホールにおいて開催された政府

主催拉致問題に関するシンポジウム「全ての拉致被害者の一日も早い帰国にての実現に向けて」において発言した家族会の横田拓也代表は、「①家族会・救う会の方針は一貫して政府の認定・未認定にかかわらず「全拉致被害者の即時一括帰国」というものです。」と述べている。

続いて、横田拓也代表は、家族会・救う会は解決の定義にタイムリミットを設けているとして、「②待っている親世代、つまり有本恵子さんのお父様明弘さん、横田めぐみの母早紀江が健在の内に再会出来なければ解決にはならないと言う事を繰り返し北朝鮮に突き付けています。」と補足している。

 家族会・救う会が繰り返し主張していることなので珍しくもないが、この2つの主張は矛盾していると思う。政府の認定・未認定にかかわらず全拉致被害者の親の世代は、有本恵子さんのお父様明弘さんと横田めぐみの母早紀江さんだけがご健在でないはずだ。現在、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない失踪者は870余名全国に存在する。その全てが拉致被害者ではないにしても、全拉致被害者の親の世代でご健在なのは有本・横田の両氏だけではないことは明白である。

 ②の主張が家族会・救う会の本音だとしたら、①の主張は白々しく聞こえる。家族会・救う会が繰り返すこの2つの主張の矛盾を、政府、マスコミ、調査会とその家族会、そして支援団体も黙認したままで「拉致問題を考える国民の集い㏌○○」と題し、政府、地方自治体、家族会・救う会、調査会が一緒になって全国各地で開催することにどんな意義があるのだろうか。政府・拉致対事務局の実績作りのために、これらの矛盾を放置して呉越同舟の如く国民の集いに参画しているとしか思えない。

 些細なことだと言ってしまえばそれまでだが、来る令和6年も同じ主張が繰り返されるのなら、拉致問題や特定失踪者問題に対する国民世論の関心は一段と離れていくのではないかと危惧している。

 

 

令和5(2023)年12月23日

 

救う会徳島 代表 陶久敏郎