自分が創り出す人間関係や、状況を分析する中で、
根本的な課題が見えてきた。
それは、「期待に、応えたい」という、強い想い。
もちろん、その存在は知っていたけど、そのうち解消するだろーと思ってたら、
より顕在化してきた。
僕が先に進むには、この本丸に乗り込む必要があるらしい・・・ということで
自分分析プロジェクトを開始。
◉ きっかけ
こりゃ、本丸に切り込もう・・・と決意したきっかけ。
先日、ある仕事を依頼され、僕はその仕事が、正直やりたくなかった。
でも依頼主は、僕が、とても大切だと感じている相手。
なので断れずに、ずるずると受諾・・・結局、ひどい結果となる。
技術の問題ではない。完全に気持ちの問題。
あの日、「やりたくないです」の一言が、なぜ言えなかったのか。
それは、相手の期待に応えたいと思ったからだ。
僕は、思った。
「これってよく知ってるパターンじゃないか!
同じことを、何度繰り返すんじゃい!!」
ということで、より深く自分を、見据えることにした。
◉分析
なぜ、「期待に応えたい」という内なる声が、こんなに強いのか?
僕は自己分析はかなりやってきた(つもり)だし、そもそも分析は、かなり得意。
でも、自分のことって、ホントに見えないのよねー
・・・ということで、我が家のカウンセラーご登場。
彼女得意の、「原体験の分析」に入る。
彼女の指摘は
カ:「須藤は、家族に対してすごく気を使っている。そこに答えがある」
というモノ。
須藤、すかさず反論。
須:「そんなことないわい!おまえわかっとらん!」
もちろん、この「怒り」は、図星のサインなんだけど、
そのときは、さっぱり実感がなかったわけです。
(それにしても、最近、立場が逆転しておる・・・)
しかし、その翌日、地下鉄にゆられていたら
不意に、ものすごくリアルに「記憶」が降ってきた。
それは、僕の半生の記憶。
思い返せば、僕は、家族にいつも「同じ顔」を向けてきた。
「ポジティブに物事を感じ、どんな時も人生を愉しんでいる」という顔である。
どんなに煮詰まってる時も、悲しみに暮れている時も
家族から電話を受ければ「大丈夫、大丈夫、なんの問題もないよ~」と応え
実家に帰っても「愉しく、充実した生活の話」だけをしてきた。
なぜ?
それは、「期待」に応えるためだ。
僕が上手く育っていれば
家族は自分たちの「価値観」や「生き方」「子育て」を肯定できる。
特に、我が家は、幼い頃より「父親別居問題」というのがあったので、
「僕が上手く育たないこと=親が親自身を否定すること」が、
密接にリンクしていたわけ。
子供は親が、大大大~好きだ。世界で一番好きだ。
だから、親が親自身を否定する姿は、見たくない。絶対に。
それが、子供にとって、何より悲しいことだ。
逆に、「自分の成功」や「幸せ」が、親の「幸せ」「安心」「自己肯定感」
につながっていることに、気がつく。
故に、子供は、自分の人生をもって、親の人生を肯定するという仕事に
率先して立候補することになるわけだ。
ということで、僕は、物心ついたころから今日まで
家族に弱音を吐いたことが、ほとんどない。
心配かけない、理想的な子供を、やってきたのである。
(ううう、健気な須藤少年、お前、幸せになれよ~~~)
さて、そんな仕組みで、僕の根本的な「行動原理」として
「相手の期待に応えること」が、根深ーく入ったわけだ。
故に、
・相手の期待に応えることに、執着する。
・相手の期待に応えられないことが、すごーく怖いし、すごーく苦しい
・未熟で、ダメな、ありのままの自分を、表に出すことが怖い
なんて、ことになっているわけだ。
ここまで見えてくれば話は早い。
「現場へGO」ということで、帰省。
この話を親や家族と語り合ってきた。ちょっとドキドキした。
親も家族の他のメンバーも、この辺のことは、感じていたみたいなので、
まさに本人以外は、「よく知ってる事実」だったわけです。
あたたたた・・・まあ、そんなものでしょう。
こんなに分かりやすくても、自分だけは、わからない。
なぜなら、「わかりたくないから」。
人間の意志って、ホントに強いんだなあ。
さて、この自分プロジェクトは、
ステップ1:自分の中の「期待に応えたい気持ち」を、知ることからスタート(現状の分析)
ステップ2:自分の半生を彩った大きなテーマとして「実感」する。(自分史の分析)
その後に、
ステップ3:自分の中に埋もれていた「感情」を見つけ、感じる(抑圧された感情の解放)
というステップを踏むことになった。
子供の頃感じていた、寂しい感覚や、孤独な感覚、
一人で過ごした日々を思い出して、ちょっとセンチメンタル。
でも、「肩の力が抜けた感じ」が一番大きい。
そして現在、「現実を変えていくプロセス」に入っている(と思う)。
もっと、自分の記憶を深く知り、自分の感情を感じる・・・というプロセスが、
訪れる可能性もあるけど、なんかスッキリしてるので、一旦終わりかなーと思ってる)
さて、ここに書いてきた「気づき」が、
自動的に、僕の「思考」、「感覚」、「行動」・・・を変化させているので
現実の大きな変化へと、結びついていくはず。
その予兆を感じている。
バタフライエフェクトじゃないけれど、小さな「気づき」のパワーは、
僕らが思っているよりずーっと大きいのだ。
気づくことは、変わること!
◉ お勧め
さて、僕のケースを共有してきたわけだけど、
お気づきの通り、これって非常に「典型的」なケースだ。
「家族に弱みは見せない」というのは、僕らの文化圏では、「普通」の話だと思うし
「期待に応えることで、自分の価値を感じる」というのも、多くの人に当てはまる。
でもね、これって、「みんなと同じだから大丈夫」ではなくて、
「みんな問題あり」って話。
サインは、こんなコト
・いつもスケジュール帳はいっぱいにしてしまう
・できない部下が気に食わない
・気遣いが上手い自覚がある
・いろいろ、断れない
・飲み会に行くと、とっても疲れる
当てはまったとしても、「自分は、ちがう!期待に応えてなんていない」って思うでしょ?
僕も、そう思ってたんだけどねー・・・そんなこと、ありました。
「カウンセラー」なのに、こんなコトに気がつかないなんて、ちょっと格好つかん
・・・という思いが浮かんできたけど、
これが今の僕だし、格好つけるのやめようと思った。
(これも、小さいけれど「変化」なんだなー)
よし。
ここから、再スタート。
等身大の自分を生きていこう!