僕らが、これからの人生で、出会える人間の数はどれくらいだろう。
その中で、本当に分かりあい、支え合える関係性を築けるのは、どれくらいだろう。
5人?10人?30人?100人?
個人的には、僕は、10人くらいかなーと思っている。
人間関係は日々移り変わっていくものだから、
同じ人たちと関わっているわけではないけど ある時点を切り取ると、
特に重要な関係性を保っているのは10人くらい。
日常的にコンタクトを取る友人なんて、5~6人だ。
本当にわかりあえる友人は、もしかしたら、たった1人でも良いのかもしれない。
欲張って、100人、1000人でも、別にいいんだけど、
いずれにせよ、60億人の内の、たった100人だということだ。
もし、国内から絶対に出ない!と言っても、1億人の内の100人。
どんなに頑張っても、その程度だ。
僕らは、例えどんなに頑張っても、人類のほとんどと出会えない。
だから、僕らは1億人に受け入れてもらう必要も、
1000万人に好かれる必要もない。
1億人のうちで、たった10人と、分かり合えばいいのだ。
僕らは、ナショナルプロダクトをマスマーケティングを経由して
販売するわけではない。 超ニッチ市場で、勝負すれば良いということだ。
ニッチ市場でのマーケティングの鉄則は、
「徹底的にユニークであれ!」ということに、尽きる。
こちらがユニークであればあるほど、それを求める人の数は減り、
反比例してそれを求める力は強まる。
1億人から10人まで搾り込まねばならないのだ!
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どれだけユニークであっても、足りないくらいである。
そこに、他者の眼差し、世間の目、みんなに好かれるための方法論なんて、入り込む隙はない。
相手に好まれる話し方、服装、言葉遣い、趣味・・・ それらは、
1億人へのアプローチとしては正しいけれど、
運命的な10人に巡り会う為の方法としては、最悪の部類に入る。
だから、最初から「ありのままの自分」を できるだけ、
素直に表出しておいたほうが良い。
躊躇なく、遠慮なく、自分の欲望に従って生きる。
「好き」と「嫌い」だけで生きる。
その時にこそ、「自然なあなた」が、大好きだ!という10人が、集まってくるだろう。
そして、「ありたい自分、ナチュラルな自分」を中心とした、
やわらかな共同体が現れるだろう。
それは、小さな、しかし濃密な相互贈与の空間である。
そんなこと言ったって、「組織の中」の”選べない人間関係”は、
そんなわけにいかないじゃないか!と思う人もいるだろう。
しかし、心配には及ばない。
実は、人間は、自分が思うほど、「装えていない」のだ。
「相手に合わせているワタシ」と「自分を中心に生きるワタシ」は、
当事者である自分にとっては、巨大な違いがある。
そのシフトは、時に勇気が必要なものに感じられるかも知れない。
しかし、相手にとっては、ほとんど変わらないのだ。
周囲からすると、「ちょっと素直になったな」くらいである。
人間、意識して自分を装えるほどに、器用じゃない。
周りから見える自分は、常に、「ほとんど同じ」である。
だったら、楽な道を行こう!
さて、そんなことを意識しはじめると、
隣人との関係性が、思いもよらない変化をしていくかもしれない。
時に、まったく異なる人間関係が生まれくるだろう。
自分の所属する場所が、変わるかもしれない。
別れも出会いも同時的に起こるだろう。
それは、「ナチュラル」で、「ユニーク」で、「パワフル」な体験だ。
そこから、互いの在り方を、根本的に肯定する関係性が生まれてくる。
その始発点はいつだって、自分を肯定すること。
自分のユニークネスを、信頼すること。