こんにちは。
東京都内を中心に活動している
フリーランスのインテリアデザイナー/コーディネーター
Sudoh Designの須藤彩です。
オーストラリアのインテリアデザインの“いま“を感じられる、ミュージアム型ポップアップストアが期間限定オープン。
オーストラリアは広大な国土に大自然が広がっており、また、約200ヶ国の移民を包み込む文化的な多様さがあります。それらが豊かなクリエイティブリソースとなり、柔軟なデザインの思考と実験的なアプローチの土台が育まれ、優れたデザイナー達を生みだしています。
今回は、まだ日本ではあまり知られていないオーストラリアの才能豊かなデザイナーたちの作品がご紹介されています。
Talk Session
DATE 9月27日(金)
TIME 19時30分〜20時15分
オーストラリア人デザイナーを交えたトークセッション
オープニングナイトでは、本イベントのために来日したジョシュア・スペース氏、style department_の須山氏、JAU代表ソニーによるトークセッションを開催します。それぞれの視点から、オーストラリアやインテリアデザインのトレンドやマーケットなどについて語ります。
Joshua Space
メルボルンを拠点に活動している芸術家 /デザイナーのジョシュア・スペース氏は、ファッションブランドのSpacebound、クリエイティブスタジオのSpace Studioの創設者です。彼の創作活動はアートとデザインの世界をシームレスに繋ぎ、両者の境界線を超えた、一点ものの鏡の作品や、リサイクルプラスチックから制作された家具などを手がけています。
挑戦的なオーストラリアデザインとサステナビリティの融合
オーストラリアデザインの特徴やその背景について、トークイベントでの内容を元にまとめました。
オーストラリアは、歴史の浅い国であり、独自の文化や素材を活かしながら、他の国とは異なるクリエイティブな挑戦を行っています。今回はそのエッセンスを、インテリアデザインの観点から紹介します。
1. ローマテリアルと素材へのこだわり
オーストラリアデザインの大きな特徴は、素材そのものの魅力を最大限に引き出す点にあります。
イベントでは「ローマテリアル(Raw Material)」という言葉が強調されました。これは、素材を可能な限り加工せず、その素の状態を活かしたデザインを意味します。
例えば、アルミニウムやスチール、銅など、オーストラリアの自然資源を使ったデザインが紹介され、工業的な素材であっても、洗練されたクリエイティブな表現が可能であることが示されました。
2. 多国籍な影響を受けたクリエイティブ
オーストラリアは歴史が浅く、特にメルボルンの多国籍文化がデザインに強い影響を与えています。
若い国であり、挑戦を恐れないオーストラリアは、失うものがないからこそ大胆なデザインに挑む姿勢が特徴です。どの国からも離れているという地理的な孤立が、逆に独自のクリエイティブな発想を生み出す要因となっています。
3. サスティナブルデザインとエコ意識
オーストラリアデザインのもう一つのキーワードは、サスティナビリティです。
デザインにおいて、再生可能な素材やアプサイクルが重視されており、例えば使用済みのプラスチックボトルやシャンプーボトルを活用して新しい製品を生み出す取り組みも行われています。
オーストラリアの広大な自然と、そのダイナミックさに触発されたデザインは、エコへの強い熱誠を感じさせます。
4. 完璧ではない美しさとストーリー
また、オーストラリアデザインでは、日本のような「完璧」へのこだわりとは異なる美学が見られます。イベントでは、製品の「アウターボックス」の傷や凹みが話題に上がりました。大事なのは中身であり、箱もまたストーリーの一部であるという考え方です。完璧でない部分にこそ、手作りの温かみや、製品にまつわる背景を感じ取ることができ、これが長く愛されるデザインに繋がっています。
5. 時代を超えて愛されるデザイン
ポータル(鏡)のデザインが、自分を映し出しながらも、同時に「違う自分を見る窓」であるという発想が紹介されました。
これは、ジェネレーションを超えて愛されるデザインを目指すというオーストラリアのデザイナーの哲学と重なります。
長く使えるアイテムを生み出すことで、製品そのものが単なる消費物ではなく、持ち主との物語を刻む存在となっていきます。
6. オーストラリアデザインの未来
アジアとのコラボレーションやデザインの融合についても言及されました。オーストラリアは未知の可能性を秘めた国であり、そのデザインはこれからさらに広がりを見せることでしょう。今後、アジアとの出会いによって、オーストラリアのデザインがどのように進化していくのかも、非常に興味深いテーマです。
オーストラリアデザインは、独自の素材や文化を活かし、サステナブルな挑戦を続けています。これからも新しいアイディアや技術が生まれることでしょう。
インテリアにおいても、素材や作り手の背景に目を向けることで、より深い愛着を持てるアイテムに出会えるはずです。
Information
DATE 2024年9月27日〜10月10日
LOCATION style department_
〒150-0047 東京都渋谷区神山町 7−12 グランデュオ 102
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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