こんにちは。
東京都内を中心に活動している
フリーランスのインテリアデザイナー/コーディネーター
Sudoh Designの須藤彩です。
サンワカンパニー東京ショールームにて行われた
ミラノサローネ2024報告会へ参加しました。
毎年4月にミラノで開催される世界最大規模の家具見本市
「ミラノサローネ国際家具見本市」
正式名「Salone del Mobile.Milano サローネ・デル・モービレ・ミラノ」。
ミラノサローネの歴史は
1961年、イタリア家具やインテリア小物の輸出を促進するために誕生。
1965年、大手家具部門の企業が初めてひとつの商用展示スペースに集結。
見本市会場はFiera(フィエラ)と呼ばれており、
現在はミラノ郊外のロー市にあるRho Fiera Milano(ロー・フィエラミラノ)
で開催されている。6日間の会期で来場者は30万人以上。
会場写真
Salone del Mobile.Milano 2024
第62回ミラノサローネ国際家具見本市
ミラノサローネ国際家具見本市は、4月16日からから6日間、ローマ市の見本市会場、フィエラミラノにて開催されます。
174,457平方メートルの展示面積に、35カ国から1,950以上の展示、新規と復帰ブランド185を含み、最高品質のキッチンとバスルームのデザイン、25周年を迎えたサローネサテリテと15ユーロで購入できる学生向けの特別チケット、未来への新たな考察のきっかけとなる文化的な提案が、パビリオンのいたるところに散りばめられています。サローネ・デル・モビール・ミラノ(ミラノサローネ)は、世界でも類を見ないエコシステムに再び国際的なスポットライトを当てます。キーワードは「進化」。
来場者数 370,824人、うち海外から53.9%。ミラノサローネ国際家具見本市(以下、ミラノサローネ)は、経済、持続可能なイノベーション、私たちの暮らしの未来にとって重要な分野における国際的なリファレンス・ポイントであることが確認されました。35カ国から1,950の出展(サローネサテリテ参加デザイナー含む)とともに、質の高い文化プログラム、そして「進化」と呼ばれる挑戦、デザイン、プロジェクト・コミュニティ、経験によって成功裏に閉幕しました。
公式サイトより
サンワカンパニーでのミラノサローネ2024報告会の内容を要約してレポートします。
前半はカラーについてを中心にまとめていきます。
KEY TOPICS
Multi Context | 70's〜90'sをリスペクトしたデザイン
1970年代を中心としたポストモダニズムを感じさせる華やかな色合いや形状、そして1990年代のイタリアンモダンデザインなど、当時のテイストを現代のデザインに落とし込んだ提案が見られました。
これらのデザインは、過去のトレンドをリバイバルしつつ、現代の感性や技術と融合させることで、新しい魅力を持つ空間を創り出しています。
たとえば、CassinaやZanottaは70年代の家具デザインをリバイバルし、現代的にアップデートしたアイテムを展示していました。一方、B&B Italiaは、90年代のエッセンスを感じさせるコレクションを発表し、時代を超えたスタイルを表現しています。
これにより、懐かしさと新しさが共存する、魅力的なインテリアデザインが実現されています。
Round Spase | コミュニケーションを促す、包み込むような空間
今年は、ラウンド形状のソファを中心に配置し、団らんを促す空間デザインが注目されています。
ラウンド形状のコーヒーテーブルやサイドテーブルも合わせて使うことで、統一感のあるインテリアが完成します。
このスタイルは、個人の時間と共に集まる時間を大切にするトレンドを反映しており、団らんの重要性を再確認させる提案となっています。
COLOR COORDINATION
Post Modernism | 70's〜80'sを想起させる鮮やかで目を引くカラーリング
70年代から80年代のポストモダニズムを彷彿とさせる、鮮やかで遊び心のあるカラーの家具を取り入れたコーディネートが提案されていました。
このスタイルは、ヴィヴィッドな色彩や大胆なデザインを特徴とし、当時の革新的なデザインムーブメントを現代風に再解釈しています。
個性的なカラーの家具に、洗練されたプロダクトを組み合わせることで、現代における新しいインテリア提案として巧みに昇華されています。
これにより、視覚的に楽しく、かつ洗練された空間が生まれ、ノスタルジーとモダンさが共存する独自の魅力を放っています。
Italian Modern | 自然素材の色をアクセントにした洗練された配色
1990年代から今日まで続く、伝統とモダンを融合させた洗練されたコーディネートスタイルが展開されています。
このスタイルは、歴史的なデザイン要素を現代の美学と技術と融合させることで、時代を超えた魅力を持つ空間を創り出します。
伝統を感じさせるクラシカルな佇まいに、自然素材から引用したカラーをアクセントとして取り入れることで、風格と新鮮さが共存する空間が実現されています。
たとえば、木目や石材の自然な色合いを巧みに取り入れることで、温かみと落ち着きを感じさせる一方、モダンなデザインやテクスチャーを加えることで、視覚的な興味と新鮮さが加わります。
このアプローチにより、伝統的な要素と現代的なエレガンスが見事に調和したインテリアが生まれています。
Pail Tone | 丸みのあるフォルムに調和する、柔らかく優しい色調(トーンカラー)
STUDIOPEREやElisa Ossinoなど、感度の高いデザイナーによるコーディネートに見られるカラートーンが注目されています。
これらのデザイナーは、包み込むような丸みのあるフォルムの家具と、淡く柔らかい印象のペールトーンを巧みに組み合わせています。このスタイルは、視覚的に穏やかで心地よい空間を創り出し、現代のインテリアデザインにおける新たなトレンドの兆しとなっています。
例えば、ソファやテーブルなどの家具には、柔らかいカーブと優しい色合いが施され、リラックスした雰囲気を演出しています。
また、ペールブルーやピンク、ミントグリーンといった色合いが使われることで、空間全体に穏やかで落ち着いた印象を与えています。
COLORS
Burgundy | 赤ワインのような艶やかで上品な暗赤色
多くのインテリアデザインでは、深みのあるバーガンディーカラーを活用したコーディネートが目立ちました。
この色調は、ファブリックや大理石などさまざまな素材に取り入れられ、上品で洗練された印象を演出します。
素材の多様性と色彩の統一が特徴であり、バーガンディーカラーの豊かな深さが空間全体に統一感をもたらします。
Pale Green / Blue | ペールトーンの中でも頻出のカラー
ペールトーンの中でも、特に空や植物を連想させる爽やかなペールグリーンとペールブルーが広く採用されています。
これらの色は、自然の風景や穏やかな気候を思い起こさせ、心地よい空間を演出します。
また、アイボリーやペールイエロー、ペールパープルなどの他の色と組み合わせることで、多様な表情を持ったデザイン提案が展開されています。
前半は全体の印象と色に関する内容をまとめました。
後半では素材に注目してレポートします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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