「そうです。湊さんは、良いところがいっぱいありますよ」
「湊じゃからの」
「頼りになる」
「まぁ、お前ならではってのは多いよな」
なぜか、みんながいきなり褒めちぎる。ここまで言われると、逆に何かあるんじゃないかと勘ぐってしまう。というか、ぶっちゃけこんな空気耐えられねぇ。
「ほら、せっかく作ったんだからさっさと食べてくれよ」
さっとみそ汁をお椀に入れ、加奈に手渡す。間髪入れずに、次々とみそ汁を注いではみんなに渡していく。みんなは、さすがに攻めるのをやめてくれた。
これで、何とか変な雰囲気から抜け出すことが出来た。危うく、恥死してしまうとこだったぞ。今でも、まだ顔が熱いままなんだから。
「あれ?湊さんは食べないのかな?」
「いやさ、俺はお前らが起きる前に軽く食べたから」
もちろん、嘘である。確かに、少しは味見をしたりしたが、それだけだ。というか、そもそもまったくお腹が空いていない。
俺は、土日はたまに遊びに行くぐらいで、ほとんど家で過ごしている。それどころか、風呂や夕食、トイレ以外は布団の中に潜っていることも結構ある。やることといえば、ゲームに携帯、パソコンや読書など引き篭もり生活だ。