「つまり、俺がお前の能力を、奪ったのか?」
『いえ、そうではありません。この本では、私が主人公になっています』
「ビビが、主人公?」
『はい。私から見た話に変わっているのです。そして、この物語、私の能力が通じない人が現れています。それが、湊なのでしょう』
つまり、俺はビビの話を『書き換えた』ってのか……?まさか、宣言通りになるとはな。
「それで?最後はどうなっているんだ?」
『最後はですね……あれ?どうしてここにネネさんの名前が……?』
『ドスッ!』
いきなり現れた謎の人物に、腹を思い切り殴られ、そのまま気を失うビビ。それを担ぐ姿に、俺は見覚えがあった。
「ネネ……お前……!」
『またまた出会いましたね、ただの人間さん』
「俺には湊って名前があんだよ」
『そういや、そうでしたね。いやぁ、さすがにこれ以上はマズいんで、『回収』しに来ました』
「マズい?いったい何が?」
『そんなこと、言えるわけがないじゃないですか。そんなに身構えなくても大丈夫ですって。ネネは『回収』しに来ただけなんですから』