いや、待てよ?ビビのやつ、さっき自分で石化を解除したよな?だったら、今度も……。
『………………』
駄目だ。何だか知らんが、さっきの石化とは違い、今度のは解除できないらしい。
「くそっ!俺には、どうすることも出来ないのか!?」
俺なんかのことを好きだと言ってくれた人は、ほとんどいない。当たり前だ。俺は人に好かれるようなやつじゃないのだから。それでも、ビビは好きって言ってくれた。敵とはいえ、そんな女性をこのまま放って置くわけにもいかない。だが、俺にはどうしようも出来ないのだ。
「こんな物語、俺が書き換えてやる!」
すると、俺の右手が勝手に動き出した!いつの間にか、俺の目の前には本があり、右手は何かを書き込むように素早く動いている。見ると、その本には元々字が書かれていたのだが、右手が通った後の字は、最初の字と違う字になっている。右手が通過する度、物語が書き換わっていく!本は自動でめくれて、右手はあるはずのないペンを持って物語を書き換えていく。そして、やがて満足したかのように右手が止まり、本が閉じた。表紙に、『瞳の奥の真実』と書かれているその本は、再びどこかへ消えていった。
「な、何だったんだ今のは……?」