「その方法を、知っているの?」
それは、透き通るような声だった。真理と俺は、顔を見合わせる。さっきのは、誰の声だ?
テレビはつけてないし、もちろんラジオでもない。
だとすると……
「あなたは本当に、その方法が分かるのですか?」
もう一度、声が響く。間違いない、これは芽瑠の声だ。
「湊、真理、オレたちは、芽瑠を人間に……『感情豊かな人間』にするために、お前のところに来たんだ」
「どうゆうことだ?」
「芽瑠はな、感情を表に出さないんだ。いや、出せないと言うべきかな?」
「何か、あったのか?」
「だろうな。でも、何でかは知らない。」
「そっか。で、何故俺に?」
「う~ん、あえて言うなら……悪友だからかな?」
「親友ではないんだな」
「当たり前だろ?オレたちは、そうゆう関係じゃん」
誤解しないように補足すると、暇な時に遊ぼうぜって仲だ。
「ま、いいや。とにかく、真理の話を聞こうぜ?」
「私も、気になる」
「仕方ないのぉ。よく聞くのじゃぞ?」
そう言って、真理は話始めた。
「ワシやお主が人間になる方法、それは……『妖怪に勝つこと』じゃ」
『妖怪に勝つ』?
いったいどうやって、勝ち負けを決めるんだ?百メートル走でもするのか?
「百メートル走でもするのか?」
隼と考えが被った。やっぱ俺たち悪友なんだな。