「ホムンクルスってさ、創らるれると同時に独自の意思持つだろ?精巧に創れば創るほど自我が現れるんだよな」
それこそ、人を創る目的で錬成されているのだから、むしろそれが正解だ。本物と些細な違いは出てくるだろうが、それは環境の違いというやつだ。
「真理は、とても簡単なやつだから、適当に口車に乗せりゃすぐに協力してくれただろ?」
『えぇ、まぁすごくちょろかったですね』
あいつのことだ、何かあげるとか言われて何の疑いもなく信じたに違いない。何ていうか、危機感ないんだよな。
「ともあれ、他のやつが出てくることはないだろうし、さっさとその壊れかけの体をぶっ飛ばしてやりましょうかね」
無駄に似せてしまっているから、あの赤い液体は本当にあの体のエネルギーか何かなのだろう。話してる間にも、どんどん血色が悪くなっている。
「大した力は出せないだろうけど、自業自得だから容赦しねぇぞ?」
『容赦ねぇ……さっきから言ってますが、人形がこの程度で駄目になるとか思ってるなら、そのまま永眠しちゃってくださいな』
『操れないわけ、ないでしょ。仮にも、人形なんだから』
「そうだな。ただの人形でただの人を模したのなら、お前にとっては簡単なんだろうよ。でもさ、そうじゃないんだろ?」
世の中には、ありふれた人形とは少し志向の違う人形がたくさんある。代表的なのは、わら人形とかかな。
「お前が、より本物に似せようとして作ったのは、ホムンクルスだろ?」
ホムンクルス。正確に言えば人形ではなく創られた人なのだが、大きく見れば人形ということにしておけるだろう。
『……どうしてそれが?』
「今も昔も、考えることは似たようなもんなんだな。ってか、俺はゲーマーで中二病だぞ?その俺が錬金術に興味を持たないと思うか?」
ホムンクルスは、元々錬金術で創られる。少々特殊な材料が必要だが、創られた人は意のままに操ることが出来るんだよな。
「そんなことしなくてさ、新品出しちゃえば良いじゃん」
『替えなんて、作っているわけないでしょ?』
「そうじゃなくてさ、まだいるだろ。出てきていないやつらが」
と言っても、出せなかったってのが分かってんだけどな。
『あれらは……』
「出せるわけ、ねぇよなぁ?」
『どうして?』
「お前のことだから、作ってないはずはないだろう。でもさ、予想外だったっしょ?」
『……何が?』
いや、分かってるくせに聞いてるんだろうな。もう、顔色が悪いし。
「あいつらは、アクが強いからなぁ。お前じゃ、制御出来ないだろ?」
ホント、あいつらは個性的ってかおかしいほど個が強いからなぁ。あんなのを制御なんて簡単には出来ないだろうよ。