先日、日本経済新聞にクレジットカードや電子マネー、QRコードなどの決済額が消費全体に占める割合が2023年に4割近くなった旨の掲載がありました。

 

 便利な時代になったと思うと同時に危惧されることもあります。

日常の買い物をキャッシュレス決済して、それが翌月以降、預金口座から引き落としになる場合です。

 買い物をした時点では現金がなくても済みますが、その管理ができない人がそうした日常を送っていると、引き落としになった時残高不足になる可能性があるからです。それをカバーするため、いわゆるサラ金から借りて補うということになりかねません。

 

 以前、サラ金から借りてそういう状態になった人を、自己破産するため弁護士のところに連れて行ったことがあります。弁護士事務所では、今使っているカードを全部出させられました。いろいろなカードが何十枚も出てきて、一体サラ金からいくら借りているかもわからない状態です。

 弁護士はそのカードを全部回収しようとしたところ、そのうちのあるスーパーで使っているカードを見るや否や、「それまで取り上げられると夕飯の買い物が出来ません。」という悲痛な叫びでした。

 それに対して弁護士はどう対応したかははっきり覚えていませんが、サラ金関係のところに次々と弁護士が今後対応する旨の電話をすると、その後の催促はなくなっていったようでした。

 

 私も大きな買い物をするときは、クレジットカードを使うことはありますが、日常の買い物には使いません。財布の中に現金がある時は、それを使って買い物をするし、ない時はクレジットカードを使ってまで買い物はしません。

 マイナンバーカードを作るとき「nanacoカード」を作りましたが、今は使っていません。最初は使って便利だなと思いましたが、更にチャージするのが面倒だし、いくら残高があるか気にしながら使うのも嫌だからです。

 

 ただ、「Suicaカード」は時々使っています。電車の乗り換えがある時、いちいち自動券売機に行かなくてもすぐに改札の出入りができるからです。

 ただし、私の使っているものはクレジット機能のないタイプです。

 この程度しか使っていない私は、古いタイプの人間でしょうか?

 

 

                           所長  須 田 幸 英