日本維新の会の馬場伸幸代表は、昨日の国会内での会見で、自民党の石破茂総裁が首相就任前の9月30日に、衆院選を10月27日投開票の日程で実施することを表明したことに猛反発しました。「日本の憲政史上に汚点を残した」「(石破内閣を)名づけるとすれば、『敵前逃亡内閣』だと思いますね」と批判しました。

 

馬場氏は「これまでの解散等を見ても、自民党の皆さん方は、解散権は総理の専権事項だとおっしゃってきた。先ほど衆院本会議で総理になられる前に、自民党総裁として解散時期を明言するのは言語道断だと思います」と、厳しい口調で訴えました。そうですよね。まだ首相ではありませんからね。

 

石破氏自らが「総理の専権事項であるということを否定した」と主張する馬場氏は「総理の専権事項を自ら放棄してですね、周りのいうことを聞くということを鑑みれば、石破さんは言ってきたこと、考えていることを簡単に引っ込めるのではないか」とも述べました。

 

「船出から厳しい嵐に突入していくのではないか」と“石破丸”の波乱を船出を予測する馬場氏。「私はもう、あの人の言うことが信用できないと、すでに入口からそういう印象を持っています。いわば敵前逃亡という形で、いろんな課題を選挙という場を通じて忘れてもらいたいという思いが前面に出てきているのではないか」と指摘しました。

 

組閣についても「自民党らしい組閣になると思います。自分にとって有為な人材であるかどうかという判断で組閣をするとすれば、私は国家国民のための内閣ではないのかなという風に思う」と評価を下げました。更に、「石破さんの方から依頼をして、断っている方もいらっしゃるということですから…」と話す。「この内閣がいかに、自民党内部から見ても信頼をされていない。もう火中の栗に巻き込まれたくない、ということがにじみ出ている内閣」と切り捨てていましたが、すべて同意です。

 

そして、石破政権の最高顧問に就任した麻生太郎氏も、石破氏の批判を強烈な行動で示しました。新執行部を決定する臨時総務会に、新旧幹部が集った場に、副総裁の菅義偉氏、幹事長の森山裕氏らが集まる中、石破総裁の右側には、最高顧問に就任した苦虫をつぶしたような顔の麻生太郎氏の姿がありました。

 

麻生氏は挨拶で「この役職は廃止になっていたと記憶していますが、復活のうえ指名をいただくことになりました」と30年ぶりに復活した役職に就き、嫌みたっぷりの麻生節で挨拶したのですが、会合後、石破総裁が深々と頭をさげ、麻生氏も応じて頭をさげたが、そのまま写真撮影に参加せずに退席したのです。

 

「ひるおび」で、恵俊彰が「かねがね田崎さんからは、嫌いだって、聞いてますけど」と笑わせ、田崎史郎氏が「最高顧問を受けましたけど、政権を本気で支える気は、たぶんない」と指摘。恵が「すごいメッセージですね」と語ったそうですが。

 

麻生氏は、なぜ最高顧問なんてどうでもいい名前だけの役職を受けたのでしょうね。そろそろ息子に道を譲ることになりますから、息子のために受けたのかも知れませんが、この挨拶や行動から見れば、仕事をしようなんてことは全く考えていないのでしょうね。こういうところでも、石破政権は短命で終わるだろうと感じます。