第6回「しまうまサークル@関西」患者会を終えて | 希望のブログ

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2001年十二指腸原発のNET(神経内分泌腫瘍)のガストリノーマで、膵頭十二指腸切除術を受けました。現在は月一回のサンドスタチンLARの筋注で元気?に暮らしています。関西でも患者同志気軽におしゃべりしませんか。

6月29日(日)第6回「しまうまサークル@関西」患者会を持ちました。


12名のご参加でした。楽しみにしていた患者会参加を急きょ入院されて欠席します。とお詫びの連絡を奥様から頂いた方もありました。お詫びなんてとんでもない、気軽に参加できる地元の患者会です。


術後間もない方のご参加もありました。皆さんから元気をもらいたいとご参加でした。とんでもありません。あなたのその姿に私たちのほうがいっぱい元気をもらっていますよ。患者会のいいところです。


今回は関西のお世話役のお一人で患者家族の立場でご主人を支えてこられた方のお話をお聞きしました。(御主人はPNET(膵神経内分泌腫瘍)患者さんで、亡くなられておられます)


お二人でPNETという病を戦ってこられた。その詳細をお聞きして、頭が下がりました。お一人の患者家族さんのお話ではありましたが、今現在NETが抱える問題にぶち当たってこられたお話でした。


希少病NET(神経内分泌腫瘍)の診断に至る経緯をお聞きして、まだNETという病気が希少病ゆえ、お医者さんにもよくわかってもらえてないことが患者を困惑させます。


私たちのNETという病気を研究してくださる「日本神経内分泌腫瘍研究会」ができました。これからは私たちの病気を知ってくださるお医者さんが増え、正しい診断が早期になされ、専門医につなげていってくださるようにお願いします。


地域にNETの拠点病院があり、NETと診断されたらそこで安心して治療が受けられる。希少病NET患者にとってはそんな理想が頭をよぎります。


彼の場合、治療にしても、希少病だから使える薬にも不自由されました。今では、PNETは使える分子標的薬もできましたが、それ以前の患者さんでしたので未承認薬のドラックラグの問題がありました。ドラックラグは欧米では普通に使われている薬が日本では使うことができない問題です。治験に参加されたり、、専門医に助けられ、個人輸入されたりとお金の面でもお若い分苦労されました。


今その個人輸入された抗がん剤(欧米では古くから使われている薬です)がやっと承認されました。でもまだ現場には届いてはいません。今年の9月には現場に届くとお聞きしています。早く現場で使える薬となりますように。


治療薬も同じNETなのに、膵NETは保険適用なのにその他の部位の患者には保険適用ではないという厳しい現状があります。高いお薬だからと毎週飲みたいお薬を隔週にしているという話を聞くと、胸が痛みます。


PNETのガストリノーマであった彼の場合も治験でソマトスタチン受容体シンチ(オクトレオスキャン)の画像診断を受けられて、NETであるかどうか、転移を含めた全身のNETを調べる検査も受けられました。今ではもっと画像が鮮明にわかる、[68Ga-DOTATOC PET/CT]の画像診断も臨床研究として行われていますが、いずれも未承認です。


最後には、骨転移による骨髄抑制が起こり、骨転移による激しい痛みを和らげ、抗腫瘍効果のあるストロンチューム89の放射線治療もされました。放射線治療というと大げさなことを考えますが、この治療は静脈に注射するだけの簡単な治療です。日本で受けられる治療をほとんどされたということでした。

最後の治療は、PRRT(ペプチド受容体放射線療法)になりました。横浜市大病院の先生の後押しでバーゼルまで行かれて治療を受けられました。横浜市大では国内でPRRTをやるために動いておられるということでした。


積極的に次の治療に臨まれたのは家族の後押しもあったけれど、夫の意向に任せたといわれました。専門医から新しい情報をもらいながら、治療を受ける本人が納得して受けたとのことでした。最初の手術で、5年間再発がなかったのは、若い彼にとっては充実した5年間であったように思えました。


また最後にお世話になるのは自分が住んでいる地域であることを前提に、専門医との関係も見ていくべきだと指摘されました。

ご主人亡き後も関西の患者会のお世話役の一人としてサポートしてもらっています。本来ならばご苦労様でした。ご卒業というところです。お元気なご家族さんのサポートは、患者会として大いに助けてもらっています。これからもよろしくお願いします。



初めて参加された方もあり、初めての方には少し難しかった所もあったかもしれませんが、詳しい話をお聞きになって得るところが大であったと確信しています。


今回はいろいろ盛りだくさんの報告がありました。時間とおりにはいかず延長してしまいました。もっといろいろなことに十分時間をかけて話し合うべきだったと反省しています。あっという間に終わってしまった…・


患者会の後お時間ある方はご一緒にランチをお勧めしています。ランチは9名のご参加でした。続いて場所を変えて5名が夕暮れまでお話ししました。話は尽きませんね。