子どもに勉強しなさいと言ってもなかなか言うことをきかないと悩む保護者は、多いと思います。
 子どもが勉強したくなるように声をかければよいのでしょうが、なかなかその答えが見つからないというところでしょう。

 子どもにしても、しなければならないことは、「わかっているけど、やりたくない。」ということだと思います。

 願いと感情にズレがあるためにこのような状況になっています。

 保護者も子どもも勉強をしてよかった体験は、もっているはずです。でも、それ以上に辛かったとか苦しかったという体験があるために、簡単にしてよかったという感覚にはならないのかもしれません。

 何のために勉強するのかと理由を探したり、意味を見つけることは、大切なことですが、今の状況を変化させる力になかなかならないことがあります。

 ここで考えなければならないのが、2つのコミュニケーションです。

 「~すべきだ」、「~しなければならない」というのは、言葉(意識)になります。これは、言葉によるコミュニケーションです。

 「~したい。」「~したくない。」というのは、感覚(無意識)になります。これは、感覚によるコミュニケーションです。

 この言葉でかわすコミュニケーションと感覚でかわすコミュニケーションの2つのコミュニケーションを理解することがとても重要になります。

 「お菓子をあげるから、勉強しようよ。」と保護者が言葉をかけたとするとこの保護者は、感覚に訴えたコミュニケーションを取ろうとしていることがわかります。「食べたい」という感覚を揺り動かすことで、何とか勉強をさせたいというのです。ただ、これでは刹那的で、持続性がありません。

 本当に大切な感覚は、勉強ならば、「わかった」「できた」という喜びにつなぐことが大事になります。

 わかったら、気持ちいい。すっきりする。
 できたら、うれしい。楽しい。

 このことに結び付く言葉や体験を作り出すことが、子どものやる気につながります。

 子どものできた姿やわかった姿を想像しながら、子どもに「あなたならできるはずだ。」「できて当然だ。」「わかるにきまっている。」などという思いを抱きながら、子どもに伝える言葉になっているはずです。

 つまり、できないから勉強しなさいではないということです。

 できるあなただから、勉強しないはずがないということです。

 子どもは、勉強しなければならないとわかっています。でも、先が見えません。

 それを伝えるのが、学習の経験を積んだ保護者になります。子どもの夢の実現につなぎながら、根気よく、そして、子どもの頑張りを期待しながら、楽しいこと、気持ちがいいことにつなぐことが重要になります。

 無意識が受け入れるためには、インパクトと繰り返しが必要になります。
「私はできる。」「私には、力がある。」という自信をもたせるための言葉かけが不足していると考えた方がよいでしょう。

 少し遠回りと感じるかもしれませんが、実はこの方が近道になります。
学習は、一生続きます。今は、その入り口だと考え、わかること、できることの楽しさ(感覚)を十分味わわせることに力を注ぎたいと思います。