社会が複雑になり、問題も複雑になってきているため、一人で解決できないことも増えています。
 そのため、みんなで情報を共有し、組織的に対応しようという流れが強くなってきています。

 今、抱えている問題は、自分一人で解決した方がよいのか、それとも組織的に対応した方がよいのか、どちらを選択すればよいのでしょう。
 
 組織的に対応することは、とても重要なことですが、この事が返って問題解決を複雑にして、解決に時間がかかったり、余計に複雑になったりすることがあります。

 どんなことでも組織の力を借りて対応すればよいというものではありません。

 今の状況が自分の手には負えないと言って、組織を使って何とかしようした場合、
・情報を伝えるための時間を工面することになります。
・共通の考え方や、行動について検討し、決定する時間が必要となります。
・刻々と変化する問題への対応が遅れます。

 これらは、ある意味、今の問題の先送りになります。

 今すべき事は何か、時間をかけてでも組織で考えなければならないことは何かを明確にしないと、今すべき手が打てずに手遅れになります。

 時間が経てば立つほど、情報量は増えていきます。
本当に必要な情報なのか、全員が知る必要のある情報なのか、一部の者だけが知っていればよい情報なのかなど、提供する情報を検討しなければ、余計な時間を費やすことになります。

 また、誰もがその問題だけに携わっているわけではありません。
その問題だけに集中することはできません。

 ですから、本来、自分で解決しなければならない問題のために、関わって頂いているという思いをもつことがとても大切になります。

 この思いがあれば、問題に対して常に主体的に動くことができるからです。
問題解決のために組織の中で、分担をすればよいと思って、問題解決に当たると、隙間ができたときにその隙間を埋めることができません。

 常に主体的に動いていると、隙間ができても自ら、その隙間を埋めようと働きかけることができます。そして、その隙間を共有するために組織に働きかけることもできます。
 
 常に自分の問題だと考えるその問題意識が、問題解決を早めます。

 そして、この問題を組織的に取り組むことで、問題が解消されたというしても、ここで自分に力を付けなければ、同じような問題が再び目の前に現れることになります。

 つまり、問題の本質を見ず、現象面だけの問題解消をしていることになります。

 例えていうならば、火山の噴火のように、マグマだまりがあれば、一つの火口を塞いでも、別の場所から噴火します。
 マグマだまりを取り除かない限り、噴火は続くことになります。

 常に本質を見つめ、その本質から見て、どのような対応をすればよいのかを考え、自分に力を付けることが重要になります。

 組織も同じです。情報の共有を行っても、本質がどこにあって、どのように組織として動くのかを決めなければ、繰り返し起きる問題の対応に負われ、組織自体が疲弊してしまいます。

 自分に問題解決ができないと思っているのは、思いこみでしかありませんん。できないかどうかは、問題解決に当たる前に決めるのではなく、問題解決に取り組んだ後に決めることです。

 自分の力を信じて、まず問題に立ち向かう自分を作りたいものです。

 自分に自信がない状態では、どんな事に対しても前向きになることはできません。これは、誰もが経験していることです。
 問題が解決できないと取り組む前に考えたとしたら、まさにこの自信のない今の状態の中で問題を見ているだけなのです。解決できない訳ではありません。