おがわのほとり

ひとり映画してきました！


『小川の辺』


藤沢周平原作の映画は

ほとんど見ましたが、


今回の作品は

かなりシンプルなストーリーでした。


ストーリーの面白さで言えば

『隠し剣 鬼の爪』

『たそがれ清兵衛』

『武士の一分』

などに及ばないという印象。


それと、

申し訳ないですが

田鶴役の女優さんがイメージに合わず

登場する度に違和感を覚えてしまいました。


そのせいか、

あまり感情移入できなかったのが

残念でした。



そこで、一番にあげるのは、

作品全体を貫く美しさ。



なんというか、一言で表現するなら

静謐、でしょうか。



全てが

美しい情景に溶け込むかのように、

ゆったりと流れていく。


日本の自然や田舎の風景、

人々の静かな営みを写したシーンはもちろん、


刀を交える場面や

雑踏、嵐、口論のシーンにまでも、

不思議と静けさを感じる。


そして、


城下町も

武家屋敷も

宿場町も


山道も

清流も

庭木も


あの掘っ建て小屋に至るまで


よく作り込まれているようで、

どのカットもしっくり馴染んで、

好ましかったです。



時代物にご興味おありでしたら、

いかがでしょうか。


映画館の大きなスクリーンで

『小川の辺』を観れば

日本の美しさを

再発見するかもしれませんよ～(*^o^)／



神村Ｊのりか