いっぽんの線の上を、あるかせる。


ちょこちょこちょこちょこ。


線からはずれる、ちょこちょこ。


線の上に戻す。


線の上をあるき出す、ちょこちょこ。


またはずれる、ちょこちょこ。


また戻す、ちょこちょこ。


はずれる、戻す、ちょこちょこちょこちょこ。


行きたいとこあるのに、戻される。


ちょこちょこちょこ。


ちょこここちょ。



コドモを育てるって、こんな感じなんかなあ。

どの親でも、自分のコドモにはこんな風になってほしい、ってゆのはある。

それが、いっぽんの線。

コドモは、勝手にあるく。ちょこちょこ。

線から外れたら、怒られる、叱られる、線の上に戻される。

どんなコドモでも、親の願望に答えたいから、線に戻る。

親の願望に答えれば、褒めてもらえる。ウレシイ。

わざと線を外したりもする。親にかまってもらいたかったりするから。


ちょこちょこちょこ。


そうやって、生き方、を教わる。


いっぽんの線。


それは、親の生き方の延長線、やったりもする。


していいこと、したらかんこと、をコドモに教える。

したらかんことをしたら、叱って、線の上に戻す。

その線は、確実に人それぞれ。


していい、したらかん、スキ、キライ、って、人によって違う。

それそのものが、その人の価値観。

それを、コドモに教える。

自分の延長線上に、コドモをのせる。



同じ、線の上。


いっぽんの線。



コドモは、気づいたりもする。


  あれ、なんじゃこの線。


       ま、えっか。


それが、親が引いたいっぽんの線とは、気づかへん。

そんな線なんてあるとも思わずに、

普通に、自分らしく、生きてると思ってる。

親が引いた線。親からの延長線。親の親からの延長線。


誰かから教えられた、線の上。


ちょこちょこちょこここちょ。


あんな親には絶対なりたくない、と言いつつ、

親の延長線上で、ちょこちょここ。



ちっこい頃から教わったその線は、意外とまっすぐやったりする。

曲げたりとか切ったりとかは、結構むずい。

骨の折れる作業。


それをなんとかして曲げてでもしたいコトが、あったりね。

親は、相当怒ると思うけど。

自分がほんまにしたいなら、出来るハズ。


ナミジは正直、楽して生きたいから、

自分の線の上を、ちょこちょこちょこ。

この線の上で、できることを、する。

できることを、できるだけ、できるように、する。


線の根元の方見たら、親っぽさが見えるし、

線の先の方見ても、親っぽさが見えるし、

今立ってる線見ても、親っぽさが見える。

やっぱこの線は、親からの延長線なんやなあって、実感する。

案外、ええ線引いてくれとると思う。


ありがとう。


線の行き先なんて、あんまし、ってかなーんもわからへんけど、

線の向きは、結構、射程範囲広いっぽい。

この、やらかーい線は、結構、180度くらいは、上手に曲がりそう。

案外、上質な線引いてくれとると思う。


ありがとう。



線からおちてしまった時、なんらかの迷いがあると思う。

あれ、これでええんかな。

あかんかもしれん。

あれ、あかんことしてるかもしれん。

あれ、あれ、あれ。

自分でも、気づくと思う。

そゆ時に、ちゃんと叱ってもらえるって、幸せやんな。

あれ、あれ、って迷いながらふらふらしてたら、正しい線を見失ってしまうし、外れてってしもた線は、たぶん質も悪いやろうし、方向もあんま定まらへんと思う。


親から教えられたことは、いっぱいある。

けど、線の行き先を強いられたことは、一度もない。


「自分のしたいことをしな。

でも、間違ったことは、したらかん。」

そうやって、育った。


ナミジが、間違ったことをしてしまった時、

親は、本気で怒る。誰よりも、叱る。声がかれるほど、怒鳴る。

ほんで、線の上に戻してくれる。

何回間違っても、何回ミスっても、線の上に戻してくれる。

何回も線からおっこちるナミジを、何回も戻す。

こんにあほなガキでも、見捨てられたことは、一度もない。

完全サポート。24時間。年中無休。


そんな風に、諦めずに、育てれるんやろか。


育てられたことしかないから、わかりません。


人を育てるって、大変。