翌日、いつもと変わらず
朝ごはんを食べ、
検温をした。

ただ違うのは
やはりお腹がだいぶ小さくなり
動きやすくなったと感じた。



この日もいつも通り
NSTを取ってもらうときに
赤ちゃんがなかなか見つからなかった。


とても丁寧に話す
新人らしき看護師さんが、
赤ちゃんがどこにいるかわからないから
もう一人看護婦さんを呼びますね
と言った。

別の看護婦さんが来て
細長い棒をお腹に当て、
超音波で赤ちゃんの場所を
特定するものでやってくれた。


新人らしき看護師さんは
『お腹が冷たい感じがするとかは
ないですか?』
と聞いてきた。

内心、え?と思いながらも
『ないです!』
ときっぱり答えた。



もう一人の看護婦さんは
とくになにも言わず
一度部屋から出ていき、
すぐにまた戻ってきて
『ちょっと赤ちゃんの心音が取りづらいので
あとで直接先生にエコーで
みてもらいましょうか。』

と優しい声で言った。



昨日羊水をたくさん取ったから
赤ちゃんの向きが変わって
心拍が取りづらくなったのかな?
とぼんやり思った。

心音が取れなくて
何人もの看護婦さんが来て
いろんな機械で探してもらう
ということは今までで何度もあった。
いつもNSTのとき、煌くんは
看護婦さんと鬼ごっこをしていた。
心拍が拾えてもまたすぐ動いて
取れなくなり看護婦さんが来る。
の繰り返しだった。

そのせいかとくにこの時も
なにも気にしなかった。



そしてなにやら慌ただしく
看護婦さんたちがきて、ベッドごと
『陣痛室』と書いてある部屋の奥の
二人部屋らしい場所に運ばれた。


倉庫みたいなところだな…


と思った。



冷たくて寒い感じがして
なんだか居心地が悪かった。



『もう少ししたら先生がくるから
待っててね。』

といわれた。