権力とは何でしょう。
僕は、権力とは「人を動員する力」であると思っています。

何かを大規模に実行しようとすれば、
往々にして人を動員する必要がありました。
そして、権力者を代表とした社会の目的のために、
権力は行使されます。
(ここでは、権力者が代表者であり、代表者が設定する目的が
社会の目的であるとしています。)

権力行使の代表が大規模公共事業であったことは
分かりやすい例でしょう。

要するに、みんなで生き残るために、みんなで頑張る訳です。

しかし、往々にして個人個人の目的はことなり、
齟齬が発生します。

ここに、より効率的に目的を達成するために、
権力は強制という側面をおびてきます。

この強制性は暴力をその根源としてもっています。
個人の生存を脅かす訳です。

さて、最近ロボットが注目され始めています。
ロボットの実用化が何をもたらすのかという点を
考えると、より多くの人が権力を行使することなく、
大規模な実行力をもつことになります。

勿論、ロボットが高価であり、
「普通の人」には手が届かない現状ですが、
実用化で普及し、それをカスタマイズできれば、
昔の権力者並の実行力をもつことは可能でしょう。
なぜなら、多くのロボットを動員すれば、
大規模公共事業のようなことは可能であるからです。

このように、ロボットの普及は個人を
エンパワーメントします。

また、3Dプリンターも同様です。
3Dプリンターでの銃製造が話題になりましたが、
殆ど同じことでしょう。

これらは、身体レベルにおける個人のエンパワーメントです。

これとは別に、ITは知能レベルでの個人のエンパワーメントを
もたらしています。

昔、宮台真司さんがある番組でこんなことを言っていました。
「大事なのは、我々がどのようであれ、システムは回るということではない。システムがどのようであれ、我々は回るということが大事なのである。」

これは、非常に重要なことばである。その理由は以下のようである。
1、ますます世界はシステム化していく
ビックデータ、人工知能、ロボットによって世界はますます自動化していく。自動化するということは、システム化することになる。すると益々これの意味するところは、ますます人間が生きていくのに必要な行為が外部化されていくということである。

2、1より、システムの外部を意識しないと人間が弱くなり、システムを支えきれなくなる。

すると、システムが瓦解した時に人間は生きていけなくなる。

さて、今全体的な理由を書いたが、逆に個人の幸福問題としても重要であると考える。

なぜなら、個人の幸福の一端は、自分で責任を持って生きてけている状態にあると考えられる。それは、自信ということに現れてくる。(もちろん、そのときに他人とのかかわりや包摂されているといことも必要でしょう。)

これは、システムを使いこなし、システムの外部を考えるということに一致する。

これより、上記のことばが全体論としても、個人としても重要であると思われる。

P.S.
あと、システムの外部を考えると、想像力が身につき頭が良くなると思う。
3月にインドで2週間ほどワークキャンプをしていた。その最終日に、インド人のお医者さんとディスカッションを行った。

この中で、カースト制の揺らぎとそれに資本主義がとってかわってきていることが誠に資本主義の本質なのではないかと思うほどであった。

その内容は
「昔は、仕事のないカーストの低い奴はカーストが高い人に仕事を与えてもらっていた。今は違う。金のあるやつがない奴に仕事を与える。一体誰がカーストを気にするだろうか。」
というもの。

まさに、資本主義だは。金が権力であるわけだ。本質的に。