これから整骨院・接骨院・鍼灸院を開業する方・新規出店する方にとって内装工事費の相場感というのは気になるところでないでしょうか?

 

内装工事費は開業・出店コストの中でも1/3~1/2以上を占める重要な項目です。

つまり、半分は内装工事費であるとも言えるのです。

 

立地・ターゲットとなる客層に合わせて内装デザインも変わってきます。それによって繁盛店か否か変わってきますが、そうは言っても内装工事費は誰もが抑えたいと思うのが正直なところでは無いでしょうか?

 

独立して開業する方は、今まで施術で実力をふるってきたと思います。

しかし店舗のイメージは決めていたけど、いざ独立となって初めて内装工事の中身に触れるという方も多いのではないでしょうか。

 

さて、今回は整骨院・接骨院・鍼灸院の内装工事費について、解説していきたいと思います。

 

内装工事費とは、内装の仕上げや空調、給排水工事・ガス工事など、内装工事業者に発注する工事内容のことを言います。

場合によっては外装工事も入ります。

 

整骨院・接骨院・鍼灸院の場合、一般的な坪単価は30万円〜60万円と言われています。

 

整骨院・接骨院・鍼灸院内装工事費は、美容院などの業態に比べると、若干坪単価は安い傾向にあります。

 

その価格帯は、下記の様に分類できます。

 

 

【整骨院・接骨院・鍼灸院のグレード別価格帯】
①20〜30万円/坪 → 一般的
②31〜50万円/坪 → 少し高級
③51〜万円/坪 → かなり高級


 

余程の高級医院、もしくは凝った内装をしない限りは①の20~30万円、

だいたい30万円くらいとするのがベンチマークです。

 

整体院、治療院、リラクゼーションサロンと言われるものも上記を参考にして良いでしょう。

 

そして、経営者として身につけておくべきは、見積書の項目がどの様な工事で、それらにどれくらいの費用がかかるかという相場感覚です。

 

この相場感をマスターすれば、業者から出された見積書がどの様な工事なのか?

 

そして、それが高いのか、安いのか、判断できるようになるでしょう。

 

では、見積に計上されることが多い工事を種類別に見ていきます。

 

 

①    仮設工事

仮設工事とは、工事をする前の準備工事のことです。例えば、塗装工事などで、周囲にペンキが飛ばない様マスキングすることを養生と言うが、これも仮設工事に含まれます。

会社によっては、廃材の処理費用、施工完了後の清掃費用などをこの項目に計上している会社もいます。

 

②    内装工事費

内装工事費は内装の仕上げ工事のことです。壁や天井であればLGS(軽量鉄骨)と呼ばれる下地の鉄骨の設置から、壁となる石膏ボード、そして最終的な仕上げとなるクロス(壁紙)などです。床であれば、下地となるモルタルと仕上げ材のタイル、トイレなどのクッションフロアなどがそれに当たります。整骨院・接骨院・鍼灸院は費用を押させるために床がクッションフロアのことが多いですね。

 

③    塗装工事

塗装工事は内装工事と同様に仕上げ工事となりますが、内装工事と区別することが多いです。場所としては、壁や天井の一部、建具や手すりなどの鉄部の塗装がそれに当たります。

 

④    造作工事

造作工事は内装工事に含まれることもありますが、会社によっては個別に計上してきます。大工が現場で作業して何かを作ったり、加工することを「造作工事」と言います。

 

⑤    建具工事

建具工事とは、開口部に設置する扉や窓の工事のことを言います。

 

⑥    空調設備工事

空調設備工事とは、空調機の設置とそれに伴う配管類の工事です。

空調機には室内機と室外機があり、それらをつなぐ配管があります。

また、排水を処理するための排管の設置も空調設備工事に含まれます。

空調機自体は高価です。新規で購入すると一台50万円~が一般的な価格のため、居抜きで活用できれば効率的です。

 

⑦    電気設備工事

電気工事は分電盤の設置や配線工事が主になる。表に見えてこない部分なので、イメージがつきにくいかもしれません。

また照明器具の設置も電気設備工事です。

リラクゼーションサロンなどの場合、間接照明のテクニック等が空間の雰囲気を決めるということもあるかもしれません。

 

⑧    給排水設備工事

給排水設備とはトイレ周り、シャンプー台等の設置、それに関連する排管関係などの水回り全般を指します。

こちらも居抜きなどで残置物を活用することで費用を抑えることができるでしょう。

 

⑨    ガス工事

ガス工事はその名の通り、ガス管の設置工事です。

 

⑩    サイン工事

サイン工事は看板工事です。集客上かなり重要になるので重要です。

素材や作り方により価格は様々です。

 

⑫    諸経費

諸経費は現場の管理費や事務員の作業費、備品の購入費など、内装工事業者の利益となる項目です。一般的には内装工事費の10%程度の相場が多いでしょう。

 

 

 

【最後に】

内装工事について理解し、知識を付けることは、経営者にとってメリットは大きいです。

しかし、どこまで専門的に知識を付ければいいのという疑問もあるのではないでしょうか。

私は今回記載した内容がなんとなくわかっていればよいと考えています。

 

それ以上時間を使うのであれば、本業にさらに磨きをかけたり、人材育成、広報活動などのほうが重要です。

 

また、当社ではそのような経営者の方へ、見積のセカンドオピニオンとして、

品質維持をしたままの初期費用削減をお手伝いしておりますので、

何かあればお気軽にご相談ください。