私の父親は、私が小学生になると、
日本の歴史や孔子や儒教、禅、仏教、神道のプチ講座を
夜な夜なしてくれました。
道徳観の話しをするのが昔から好きなのは、
父のプチ講座の影響を受けているからだと思います。
いろいろな話しをしてくれましたが、
生きる上で大切にしてきた儒教の五徳は、
【真の実(自分の信念の核となるもの)】を形成する
大切な教えになっています。
【儒教の五徳】
儒教には、人が守るべき5つの項目があり、
人の道を全うすることが出来ると説いています。
「仁、義、礼、智、信」
・仁ー仁義、誠。
人を思いやり、優しさをもって接し、
己の欲望を抑えて慈悲の心で万人を愛す。
・義ー義理、筋。
私利私欲にとらわれず、人として正しい行いをし、
自分のなすべきことをする、正しい生き方。
・礼ー礼儀。
人間社会において、親子、夫婦、目上などの、
社会秩序を円滑に維持するために必要な礼儀作法。
・智ー智徳。
学問に励み、知識を得て、正しい判断が下せるような能力。
・信ー確信、信頼、信用、正直など。
約束を守り、常に誠実であること。
・
戦国時代の武将である、あの伊達政宗は、
武士道の基本理念でもあるこの五徳も、
すべてが行過ぎてはならず、
何事もバランスが大切であると下記のように説いています。
仁に過ぎれば弱くなる
義に過ぎれば固くなる
礼に過ぎれば諂いとなる
智に過ぎればうそをつく
信に過ぎれば損をする
意味は、
人を思いやりすぎ、愛しすぎれば、自分が弱くなる。
義理ばかりを通し重んじ過ぎれば固くなる。
あまりに礼儀作法を重んじ過ぎ、人を敬えば、
おべっか使いになってしまう。
頭が良すぎれば、うそをつく知恵も働いてしまう。
他人を信じ過ぎれば、自分が損をすることもある。
・
戯言ですが、
いまの方は、【哲学】や【道徳観】を知らなさすぎるように思います。
だから、知った風になれる【スピリチュアル】に走ってしまうのかもと思います。
自分の哲学を追求することを逃れ、
正解をスピリチュアルに求めてしまうから、
本質が分からなくなり、
生きる迷子になってしまう方が多いのだと思います。
ふわスピと言われる方々ですね。
先人から学ぶ意味は、
地に足をつけた生き方の土台であり基礎をつくるためです。
まだ8歳やそこらだった私に父親が
毎晩教えてくれた哲学は、
間違いなく私の真をつくってくれました。
「親が子どもに残せるものは何だろう?」
と、毎日考えながら、子育てをしています。
子どもと一緒に過ごせる時間って、
10歳までだと思うのです。
せいぜい15歳かな。
この間に、生きる上で大切な【心】をきちんと伝えてあげたい。
正しい心は、人間を強くしますし、
賢くさせます。
親として子どもに大切な心を示すことが、
子育てに大切なことなのかなと思いながら、
毎日子どもたちと向き合っています。
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