●高丘親王航海記(amazon)
高丘親王航海記 (文春文庫)/澁澤 龍彦

¥500
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高丘親王航海記/渋澤 龍彦

¥2,243
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*********************************************
この小説が澁澤龍彦の作品の最高峰だと、僕は思っている。
むしろ、古今東西に出版された小説の中でもほぼトップに位置すると思っている。
当然、僕の好きな本ランキングの上位に位置している。
友人からオススメの小説を聞かれた際に、僕の大切な文庫本を貸した。
2,3ヵ月後、本が返ってきた。
その時の友人のセリフが忘れられない。
「まあまあ面白いけど、これくらいのストーリーなら俺でも書けそう。」
・・・。
怒りと呆れが同時に僕の心を襲い、しばらく呆然とした。。。
そいつが名のある作家ならまだ分かるけど、平凡なサラリーマン。
ちょくちょく意外なトリビア的ネタは持っているが、森羅万象に造詣が深いとは思えない。
他人の好きな小説を見下すことは、他人の人生を見下しているのとほぼ同義だ。
なぜ敢えてそうするのか、自分の知識量を誇示したかったのだろうか。
・・・それなら相手が悪すぎた。
澁澤龍彦以上の知識・知性を持っていると公言することは、無知であることを告白することにほぼ等しい。
ネタばらし覚悟であらすじを書くと、
「高丘親王一向は天竺を目指して旅をしていたが、
辿り着くのが不可能と判断しある事を思いつく。
虎が天竺とマレーを往復していることに着目し、
虎に食われれば腹の中で天竺まで行けるのではないか。」
そして、それを実行したであろう描写で物語は終わる。
(ちょっと違ったらごめんなさい。)
たしかに、それだけのストーリーなら彼でも考え付くと言いたかったのかもしれない。
だが、肝心なのは、そこに辿り着くまでの道程で現れた不可思議な街・人・出来事、そしてそれらに対する高丘親王の心境なのだ。
そんなことを、澁澤龍彦と同じレベルで書けるつもりだったのだろうか!?
『物事のアウトラインを読み流しただけで理解した気でいる、』
彼に限らずそんな「大人」は多いのかもしれない。
僕が「少年の心を持った大人」などとふざけたことを言うつもりは毛頭ないけど、「神が潜む」細部への関心を忘れることはないよう心がけているつもりだ。
※僕のブログのタイトルもそういった意味合いが込められているけど、それについて書くと長くなるので別の機会に。
日常に忙殺されているサラリーマンの友達に、ささやかな清涼剤としてこの秀逸のファンタジーを薦めたつもりだった。
だが、彼は自分の日常のファインダーでストーリーを切り取り、はみ出た部分については「無意味なもの」として捨ててしまったようだ。。。
以上のことから、僕はもうこの小説は誰にでも薦めたりはしない。
「細部に潜む神」を探し出し、彼らと対話する努力がなければ、このファンタジーの世界は入り口を開いてはくれないからだ。
だが、一度そのゲートをくぐることを許されれば、未知の膨大な平野が目の前に現れるだろう。
高丘親王航海記 (文春文庫)/澁澤 龍彦

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この小説が澁澤龍彦の作品の最高峰だと、僕は思っている。
むしろ、古今東西に出版された小説の中でもほぼトップに位置すると思っている。
当然、僕の好きな本ランキングの上位に位置している。
友人からオススメの小説を聞かれた際に、僕の大切な文庫本を貸した。
2,3ヵ月後、本が返ってきた。
その時の友人のセリフが忘れられない。
「まあまあ面白いけど、これくらいのストーリーなら俺でも書けそう。」
・・・。
怒りと呆れが同時に僕の心を襲い、しばらく呆然とした。。。
そいつが名のある作家ならまだ分かるけど、平凡なサラリーマン。
ちょくちょく意外なトリビア的ネタは持っているが、森羅万象に造詣が深いとは思えない。
他人の好きな小説を見下すことは、他人の人生を見下しているのとほぼ同義だ。
なぜ敢えてそうするのか、自分の知識量を誇示したかったのだろうか。
・・・それなら相手が悪すぎた。
澁澤龍彦以上の知識・知性を持っていると公言することは、無知であることを告白することにほぼ等しい。
ネタばらし覚悟であらすじを書くと、
「高丘親王一向は天竺を目指して旅をしていたが、
辿り着くのが不可能と判断しある事を思いつく。
虎が天竺とマレーを往復していることに着目し、
虎に食われれば腹の中で天竺まで行けるのではないか。」
そして、それを実行したであろう描写で物語は終わる。
(ちょっと違ったらごめんなさい。)
たしかに、それだけのストーリーなら彼でも考え付くと言いたかったのかもしれない。
だが、肝心なのは、そこに辿り着くまでの道程で現れた不可思議な街・人・出来事、そしてそれらに対する高丘親王の心境なのだ。
そんなことを、澁澤龍彦と同じレベルで書けるつもりだったのだろうか!?
『物事のアウトラインを読み流しただけで理解した気でいる、』
彼に限らずそんな「大人」は多いのかもしれない。
僕が「少年の心を持った大人」などとふざけたことを言うつもりは毛頭ないけど、「神が潜む」細部への関心を忘れることはないよう心がけているつもりだ。
※僕のブログのタイトルもそういった意味合いが込められているけど、それについて書くと長くなるので別の機会に。
日常に忙殺されているサラリーマンの友達に、ささやかな清涼剤としてこの秀逸のファンタジーを薦めたつもりだった。
だが、彼は自分の日常のファインダーでストーリーを切り取り、はみ出た部分については「無意味なもの」として捨ててしまったようだ。。。
以上のことから、僕はもうこの小説は誰にでも薦めたりはしない。
「細部に潜む神」を探し出し、彼らと対話する努力がなければ、このファンタジーの世界は入り口を開いてはくれないからだ。
だが、一度そのゲートをくぐることを許されれば、未知の膨大な平野が目の前に現れるだろう。