■お住まいの土地にある教育委員会
教育委員会には、都道府県に設置される都道府県教育委員会と、市町村・特別区に設置される市町村(特別区)教育委員会がある(他に、市町村の組合に設置されるものもあるが、数は少ない)。
したがって、仮に千葉県柏市にお住まいの方は、「千葉県教育委員会」と「柏市教育委員会」の二つの教育委員会の存在を知るであろう。また、東京区杉並区にお住まいであれば、「東京都教育委員会」と「杉並区教育委員会」の二つということになる。
■教育委員会も「狭義」と「広義」でややこしい
前述のように、教育委員会は合議制の機関であるから、数人のメンバーで構成されることになる。普通5名の委員からなる(東京都の特別区=23区や、町村の場合など3名ということもありうるが、ややこしいので普通5名と憶えておく)。この普通5名で成り立つ教育委員会が、「狭義」の教育委員会である。
ところが、教育委員会が受け持つ仕事の幅は広く、量もはなはだ多い。そこで、この普通5名からなる委員会でこなすことはとてもできない。しかも、教育委員というのは原則的に非常勤であり、教育関係の仕事とはもともと違う職種についている人の中から選ばれる。いわば、教育、教育行政の「素人」である。
そこで、プロの立場からこれにアドバイスし、仕事を助ける「教育長」という職の人が置かれる。(小ブログで23日に紹介した神奈川県教育委員会のアピールを想起されたい。教育公務員(教員)タチの相次ぐ不祥事と懲戒を憂慮したアピールだが、これを発した人が教育長である(教育長 引地孝一との署名が文末にあることにご注目)。
ところで、最近「教育委員会」に今さらながらマスコミの眼が向き始めたのと同時に、この「教育長」も次第に紙面やテレビに登場するようになった。先日、山形で女子高生の飛び降り自殺があった際、事態を知りながらこの「教育長」さまが酒宴を開いていたなどといって非難したり、また別の自治体では、教育長が覚えのないセクハラでゆすられたなどという記事もある。教育長も、いよいよメジャーとなりつつあるか。(参考までに、教育長関連の記事のURLを下に掲げておく)
さらに、膨大な事務を処理するために、多くの事務職員も置かれて事務局ができる。そして、先の普通5名からなる教育委員会(狭義)に、教育長とこの事務局を加えた全体のものが「広義」の教育委員会である。なお、この広義の教育委員会を、東京都などのように「教育庁」などと呼んでいる自治体もある。
もし、家庭で「お隣のお兄さんは、去年大学を卒業して、市の教育委員会に勤めているそうよ」なんて会話が出たら、そこで言われる「教育委員会」とはおそらくこの事務局のこと、つまり、お隣のお兄さんは広義の教育委員会に勤務していると考えてほぼ間違いない。
また、「地元の有力デパート○○の社長さんは、市の教育委員会の人だって」という話なら、それは狭義の教育委員会のこと。その社長が、市の教育委員を務めているということだろう。
《今回は、ここまで》