フリーライター・永江朗さんのお宅では、東京都知事・石原慎太郎の名を「チンタロウ」と発音する習いだそうですが、我が家では慣例的に「シンタロウ」と発音しています。
その都知事が、破顔一笑でした。オリンピックの国内候補地争いで福岡に勝ったということです。オリンピック招致にはことのほかご執心だったようですね。それにしても、“国威発揚”か何かは知りませんが、また、オリンピック誘致とは何と陳腐で貧困な発想であろうかと。世界に誇るキャピタル・東京なら、もっとスマートで、斬新なことは考えられないものでしょうか。
そういえば、ヒットラーも、ベルリンでのオリンピック開催には血道を上げていましたね。もっとも、ヒットラーと石原では、その器は月とスッポンでしょうが。
しかしながら、テレビニュースなどはいつものごとくつまらない論評しかしていないものの、ブログではこの話題が結構熱気を帯びて盛んに取り上げられているようです。例えば、『世間に物申す』 、他にも多数のブログで関連記事を見かけました。やはり、テレビよりは数段面白い。背後の利権にまつわる話、オリンピックを口実にしたシン(真)の狙いなど、裏読みの記事も目につきます。
余談ではありますが、この知事は、数日前・甲子園で優勝した西東京代表チームに盛んにエールを送っていましたが、そのことを嘲笑する記事にもいくつか遭遇しました。少し前まで、高校野球などボロクソに言っていたくせに、何たるご都合主義かと。
しかし、それにつけても、石原といい、小泉といい、アマチュアスポーツの人気に便乗して自己を目立たせようという姿は、見ていて実に浅ましいものです。これでは、現職は毎日がさながら選挙の“事前運動”のようです。もっと、やるべき大事な本業があるでしょうに。また、そんなところをこぞって映像化し垂れ流しては提灯を持っているマスコミが何より低劣ですが。
候補地決定が下るまでの過程でも、対抗馬の福岡市長との間で、また例によって品性を欠く舌戦を繰り広げたようです。まず、首都の顔となるべき風格に乏しいキャラクターだと思わざるを得ません。さらには、勢いあまって、福岡方を応援した姜尚中・東京大学教授のことを指して、「怪しげな外国人が出てきてね。生意気だ、あいつは」などと罵倒したそうですね。
しかし、翻って考えれば、こうした舌禍こそこの人の唯一の持ち味で、それがために、無関心でいた外野にも一石を投ずる効果を生みます。しかも、おかげで、オリンピックなどという欺瞞的イベントの本質が巧まずして露見する思いです。民族的な憎悪や、敵対心を問わず語りに語ってくれます。何が「平和の祭典」でありましょう。
過去を振り返っても、政治が介入して敵対する国で開催される大会をボイコットする騒ぎを幾たび繰り返したり、自国のメダル数を上げるためドーピングなど不正な手段に訴えるケースが続発したり、本当に欺瞞と人間のもつ浅ましさの展示会ではあります。
国内で勝ったとて、これから国際的な舞台に出て、東京での開催を勝ち取れるかどうかまったくおぼつかないのもではありますが、この御仁がますますハッスルして騒ぎ立てるでしょうから、そこでますますオリンピックなるものの底が見えてくることには期待が持てます。多くのブログにアクセスする楽しみも増えました。やはり、石原知事は功労者でしょうか。