昨日の勉強:株主資本等変動計算書、標準原価計算
タートル流トレーディングでは今もこれからも機能しつづける。
なぜならこのトレーディング法が基礎にする市場の動きは、
すべての人間が心に持ち、それゆえに繰り返し発言する体系的不合理さから生まれるものだからだ。タートル流投資の魔術 p.30
よく考えるとジェシーリバモアも同じようなことを語っていたような気がする。
市場に参加する連中の顔は変わっても中身は変わらない。みたいな。
要するに人間の心理は不変ということですね。
ということで今日は「埋没費用効果」です。
これは「これから支払う費用よりも、すでに支払ったか、支払うことが決まっている費用のほうを重視する傾向。」のことです。
たとえば、A社が燃費の良い電気自動車を開発するのに10億円かけたとします。
さて、それだけ資金を投入したあとで、お米を原料に走る車のほうがコスト、技術、安全など多方面にすぐれていて、これから開発を始めたとしても、新開発車の利益に対する要求時間である5年の期間内で電気自動車の開発・発売よりも望ましい結果を出すことが判明したとします。
この場合、合理的な解決法は、新技術に乗り換えるのにかかる費用と、すでに開発済みの技術を採用し続ける場合にかかる費用を天秤にかけ、すでに投入した費用は完全に度外視して、今後得られる利益と経費だけを基準に判断することです。
しかし、埋没費用である10億円のほうに意識が向かい、代替技術に乗り換えたら10億円がむだになってしまうと考えてしまいます。
そして、お米自動車の製造の2割増し、3割増しの費用がかかっても、電気自動車という選択肢をえらびがちになってしまいます。(たとえは空想です、お米自動車なんてありません 笑)
これがトレードにどう影響するかというと、たとえば100万円である銘柄を買って80万円で損切りをしようと思ってたAさんは
ほんとに80万円に下がってきたとき「すでに損した20万円を無駄にしたくない。もしかしたらまたあがるかもしれない」と考えて損切りを思いとどまる。
その後のことはご想像にお任せします。
もしかして本当にあがるかもしれないし、さらに下落する場合もあります。大切なのは事実ではなく、事実に対してどのような心理的影響を受けているのかを知ることにあります。
タートルの教えはまだまだ続きます。