上部内視鏡(胃カメラ)の際、注意をしているのが、十分送気をして(空気を胃の中にいれて)

膨らませて、ふくらみが良いかどうか、胃のヒダの状態や小さいただれなどがないかを

確認してみているつもりです。

 

スキルス胃がんとは、胃の表面には変化があまりなく、表面の下の壁をパラパラと広がり、胃の壁が厚く硬くなり広がりが悪くなるタイプの癌です。

非常に進行の早い癌です。

 

胃の壁が厚くなるので、内視鏡上、胃のヒダが太く腫大したり、胃自体が硬くなり広がりが胃の伸びが悪くなる、といった所見がスキルス胃がんを疑う所見となります。ですが、表面の粘膜に変化が乏しいので、生検をしても、きちんと癌細胞が検出できず、場合によっては発見が難しい場合があります。

(もっと早い段階のスキルスの芽のような段階だと、内視鏡では色が薄くなったような(褪色)ような領域がみたれたりします)

 

しかしながら、スキルス胃がんは、細胞の型(組織型)が未分化型癌といって、ばらばらと広範囲に広がってしまうタイプのもので、発見された時期によっては、治療が難しくなってきたりすることがあります。

 

なので、見落としのない検査を心掛けたいと思ってはおりますが、嘔吐反射が強かったり、十分は送気をすると、検査をとても不快に感じられる人もおられるので、十分な空気を入れて十分胃を進展させての検査が難しい場合も

正直あります。

 

ですので、スキルス胃がんを心配されているような方は、内視鏡検査だけではなく、CTや胃の透視や腫瘍マーカーなど多角的に多方面からも見てみるという意味で他の検査もいくつか受けても、よいのではないかと思います。