
監督・脚本・製作: ロバート・ゼメキス 脚本: クリストファー・ブラウン
ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン、ジェームズ・バッジ・デール、クレマン・シボニー
TOHOシネマズ渋谷で鑑賞。
●満足度:55点
このチャレンジって落ちなかったからいいようなものの、物を落としただけでも下の通行人殺しちゃうよなーとか思った。
極端に言っちゃうと「人を殺してみたかったから殺した」的な、そんな危ういピュアさと大差なく、こんな称賛するようなことじゃないのではなかろうか。
クライマックスが、ワールドトレードセンターのビルの綱渡りを無事達成するというところはわかっている。
そこをどう盛り上げるかってのが、製作者側の腕の見せ所。
意外というか当然というべきか、そこはロバート・ゼメキスさんの映画だけあって、軽快な演出でテンポよく、綱渡り師フィリップの半生が描かれるので、十分に楽しめた。
冷静に振り返ると、その半生も実は、結構薄っぺらくて、綱渡りの修行してるうちに仲間や恋人になんとなく出会っていくだけなのだが。
良かったのは、恋人がまったく止めないこと。
こういう冒険野郎映画の恋人はすぐに「行かないで」だなんだと邪魔をして、観ているコチラの気分を盛り下げる役周りだったりするが、フィリップ氏の恋人は、そこは完全に織り込み済みでつきあっているから、腹の据わり具合が違う。彼の欲望を実現させるための協力を一切惜しまない。
本作で一番おもしういのは、スパイさながらの下調べのくだり。
ここのワクワク感はなかなかのモノ。ここから綺麗にクライマックスにつながっていけば、傑作になりそうな予感もした。
しかし、そこからまさかの失速。
見張りに見つかるか見つからないかっていう、小さなドキドキシーンにやたら長い尺を使ったのは何故?
そのシーンで少し気持ちが離れ、いざ渡りだしてからも、どうせ落ちないんだろ?と思いながらみてしまったので全然手に汗握れなかった。もっと、高さに恐怖できるような画がたくさんくるんだろうと期待していたのだけど。
何往復もするのも萎えポイント。「何だ、簡単に渡れちゃうんだ」と、気持ちが弛緩してしまい、そのまま窮地に陥るわけでもなく、無事生還。
つまらん!
正直、トム・クルーズがビルから落ちそうになってよじ登ったりするシーンのほうが余程手に汗握る、
実話の映画化しては地味すぎるし、少なくとも120分もかけて描く内容でもなかったのでは。