A男 「B子、婚活はどんな感じ?」
B子 「なかなか良い人に出会わないのよね~。学歴とか背は高いのに、コミュ力やユーモアが全然とか、年収は高いのに、清潔感が足りないとか、気配りとかスゴいのに、学歴も背も低い、とか、本当にロクなのがいないのよ!」


友達同士のA男とB子の会話です。


前後関係やその時の状況は分かりません。

もしかすると、B子は今までほとんど彼氏と付き合ったことがなくて、頭でっかちで婚活をしているのかもしれませんし、今までの彼氏達と比べてしまっているのかもしれません。

あるいは、B子は、もうかなり長い間婚活をしていてもなかなかマッチングしないのかもしれませんし、まだ始めたばかりかもしれません。

若しくは、B子は、今まで長く付き合っていた彼氏と別れ、気が付くと良い歳になってしまって焦っているのかもしれませんし、良い歳になる前に、早目に婚活を始めたのかもしれません。


さて、B子から、
「(自分の婚活状況では)なかなか良い人に出会わないのよね~。学歴とか背は高いのに、コミュ力やユーモアが全然とか、年収は高いのに、清潔感が足りないとか、気配りとかスゴいのに、学歴も背も低い、とか、本当にロクなのがいないのよ!」
と言われたA男は、どう返せば良いでしょうか?

①「あのさ。最初から完璧な男なんて、いるわけ無い、っていうか、いても誰かと結婚したり、誰かの彼氏になってるんじゃないの? そもそも自分だって、相手から見たら完璧じゃないかもしれないだろ?」

②「ふーん。何でそんなにケチ付けるのかな? ちょっと心が狭すぎじゃない? そんな一目見て、『運命の出会いだわ!』なんていう相手なんか、ホストに騙される時ぐらいだと思うけど!」

③「あー、B子、それは、ちょっと大変だね。まあ、なかなか完璧な男っていないけど、どっかで妥協しなきゃなんないもんね? でも、妥協出来ないこともあるから、難しいよね? 結構、直感も当たることもあるから、大事にした方が良いしね!」

もちろん、正解は③です!


当たり前過ぎますが、一応簡単に解説を…。

①このようなことを言っても、
「別に完璧じゃなくても良いのよ! 最低限のレベルにまで達していないんだから、しょうがないでしょ?」
と、反論するだけで、自分のハードルを下げようとは決してしないでしょうから、言うだけ無駄なので不可です。

②このようなことを言っても、
「運命の出会いなんかあるわけ無いでしょ?
と言い返されるだけで、自分が求めていることがどれだけレベルが高いかまでには、思い至りませんから、言うだけ不毛なので、不可です。

③このように、相手の気持ちに共感し、当たり障りの無い、何の意味もないようなアドバイスをすれば十分でしょうから、これ一択でしょう。


最後に、B子のように、常に婚活相手に完璧を求め、減点法で採点する女性は少数派かもしれません。

読者の皆様は、『私の中のあなた』(My sister's keeper)という映画をご覧になったことがあるでしょうか?

白血病の姉のケイトに臓器などを提供する目的で、遺伝子操作を駆使して完璧にマッチするように生まれてきたアナが、「もう臓器提供はしない」という意思を示すために、親を相手に訴訟を起こす物語です。
ここだけ読むと、
「ひでー話だな!」
と思われるかもしれませんが、実は、家族愛がテーマの涙なしでは見られない素晴らしい作品です、
その中で、キャメロン・ディアス演じるお母さんのサラからケイトに送る言葉があります。

You don't love someone because they're perfect, you love them in spite of the fact that they're not.
(誰かが完璧だからって、その人を好きなる訳じゃないのよ。完璧じゃない、っていう事実があるにもかかわらずは、人を好きなるんだから。)

これは、Jodi Picoult(ジョディ・ピコー)による原作の言葉なので、キャメロン・ディアスの言葉では無いんですけどね。
(日本語訳は読んでいないので、違う日本語で訳していると思いますが…)

キャメロン・ディアスと言えば、51歳の現在、ついこの間、次男が生まれましたね!
恐らく、ドナー提供があったんでしょうが、今回の映画にも通じる部分がありますね。

話を戻して、もちろん、
「そんなの(欠点があっても良いんだよ、なんて)綺麗事だろ?」
と言うのも、もっともな意見だろうと思います。
しかし、最初から完璧で、何かあるごとに減点していく方が良いのか、最初は低い点数なのに、加点していく方が良いのか、まあ、価値観が分かれるでしょうね。
「美男美女は3日で飽きる」
という言葉もありますが、価値観や相性は、一生を左右するような重大事ですしね…

ちなみに、原題の『My sister's keeper』って、絶妙なタイトルですよね?
邦題『私の中のあなた』も上手く訳してあるというか、「姉に臓器を提供している妹の心情や現実」を上手く伝えようとしていますが…
原題に忠実に訳すと、『姉を守る人』みたいになると思いますが、なんとなく、親や彼氏みたいなニュアンスになっちゃいますし…
私だったら、『(姉の)バックアップ要員』っていうタイトルにしたでしょうね。
映画配給会社からのダメ出し決定ですが…(涙)

あ、この映画は、Amazon Prime Videoで無料で視聴出来ますよ!

すみません、また脱線してしまったので、元に戻します。
B子の性格や状況にもよりますが、恐らく、B子は、他の人からのアドバイスなど求めていないことでしょう。
ですから、余計なことは言わずに、B子を応援する、というスタンスで接するだけで十分でしょう。


今日の一句 すべからく 常に女は 狭量か
対処法 相手を応援するだけ