A子 「B子、C男と別れたんだって?」

B子 「そうそう。だって、C男って、全然イケメンじゃないし、背も低いし…。もっとハイスペ男と出会えるかもしれないから。」


友達同士のA子とB子の会話です。



前後関係やその時の状況は分かりません。


もしかすると、A子とB子は大学の同じサークル仲間で、今でもよく連絡を取り合っているのかもしれませんし、たまたま連絡をとっただけかもしれません。


あるいは、A子とB子は、女子中高大と一緒で仲が良く、何でも言い合える関係かもしれませんし、そこまでの仲ではないかもしれません。


若しくは、A子とB子にはどちらも彼氏がいて、A子はその彼氏と長く付き合っているのにB子は次々に彼氏を変えているのかもしれませんし、A子は彼氏がおらず、B子だけには、彼氏がいる(いた)のかもしれません。



さて、B子から、「(C男以上の)ハイスペ男と出会えるかもしれない!」と言われたA子は、どう返せば良いでしょうか?


①「あのさ。一般的に、男は若い女が好きなんだから、今日がB子は一番価値が高いけど、明日になれば、1日分、価値が下がるんだよ? そしたら、1日分、ハイスペ男と付き合える可能性が下がるんだよ?」


②「『かもしれない』って言ってるけど、実は、『自分はもっと良い男と付き合える』って思ってるんでしょ? そう思うのは勝手だけど、そう思う根拠は何? 思い込みじゃないの?」


③「そうだよね! アタシと違って、B子は可愛いし、スリムだし、ネイルや服のセンス、髪型も綺麗だから、もっとハイスペ男と付き合えると思うよ! 決まったら教えてね!」



もちろん、正解は③です!

当たり前過ぎますが、一応簡単に解説を…。


①このようなことを言っても、

「マッチングアプリとかでも、『いいね!』が沢山付くし、別に1日や2日で手遅れになるわけないし…。」

などと返され、こちらの言うことに聞く耳は持ちませんから、不可です。


②このような本質的なことを言うと、

「アタシはA子と違ってモテる、っていうことが根拠だよ!」

などと言い返されて、不愉快な思いをするので不可です。


③このように、B子の自己認知に合うように誉めれば、

「そんなこと無いわよ。」

と言いながら、B子は良い気分になるでしょうから、これ一択でしょう。



最後に、A子みたいな女性は少数派かもしれませんが、そういう状態のことを、心理学は、positive illusion(ポジティブな錯覚)と呼びます。その状態では、自分の自己認知が歪んでいて、必要以上に自信感情が高い傾向にあります。

ちなみに、1999年のコロラド州コロンバインハイスクールの銃乱射事件を起こした高校生たちも、自尊感情がかなり高かったことが明らかになっています。

さすがに、B子は銃乱射事件は起こさないかもしれませんが、うまく行かない場合に、周りに八つ当たりくらいはするかもしれません。そのとばっちりを食わないように、とりあえず、相手の自己認知に合うように褒め称えて、やり過ごしておきましょう。



今日の一句 すべからく 常に女は もしかして

対処法 相手の自己認知に合うように褒め称えてあげる