86,人間のご主人様はだれ?

 

この世は全て2つの異なった性相で構成されている、裏と表、オスとメス、右と左、上と下…際限なくある。しかし人間の場合は3つだと思う、表は肉体で裏は中身にある心、その心の中には生まれた時からすでに善と悪の2つが共同生活している、これは人類全員が属していることだ。哺乳類の動物の心には「何かを守る本能」であるから人間の心とは全く異質だ。肉体の表面にある人間の顔は「心の現れ」と、一理あるどころか絶対!と私は大きな声で言いたい。

愛された経験が一度でもないと顔も心も歪み冷え切ったただの「冷たいイキモノ」になる。人間の主人公は肉体なのか?その中身にある心なのか?

その答えは間違いなく外側の人間の形をした「皮」では無く、中身に鎮座している「こころ」がご主人様だ。日本は「心」という単語を使って表現する沢山の大切な言葉がある、世界共通男女とも若い時は誰でも美しい形をしている。

だがしかし人間は、全員老いていく中で40、50代頃から様相が年々変化していく分岐点だと感じる。

60歳の還暦を迎える頃はハッキリとその人間の生き様=心模様が顔に現れる。女性は菩薩顔か夜叉顔のどちらか、あるいは無表情、男性は青臭い若竹から様々な社会的経験、辛酸な苦労を積み重ねながら年輪が作った自信と誇りで魅力的な福顔に、あるいは不平不満の愚痴、ひがみと嫉妬、自堕落な自己中の生き様で苦虫を噛み潰したような悪顔。現代では男女平等と謳われているが、基本的には男性と女性は社会的な立ち位置が全く違うから、男女とも相対者からの影響も大きいと感じる。死ぬまで自分の顔と共存する定めなら責任を持ち綺麗な年の取り方を心掛けたいものだ。