亀井静香は現代の高橋是清となるのか
先日郵政改革・金融相に就任した亀井静香氏だが、初閣議後の会見において早速郵政事業の見直しに取り組む意向を示すと共に、金融機関についても「社会的責任を果たしておらず、反省が足りない 」と一喝し、中小企業向け融資や個人向け住宅ローンの返済を3年間猶予する「貸し渋り・貸しはがし法案」について推進する姿勢を見せたという。
亀井氏が国民新党結党時の因縁である郵政について だけでなく金融についても 並々ならぬ姿勢を見せているということは、小泉時代に幅を利かせた小さな政府論に基づく規制緩和、新自由主義に代わり財政出動を行う大きな政府を推進すると言う方針転換の現れだろう。
亀井静香氏
高橋是清
この状況は昭和初期、世界恐慌下で小さな政府的な緊縮財政を実施し、状況を悪化させた濱口雄幸 内閣の蔵相、井上準之助 の尻拭いのために高橋是清 が登場した状況と似通っており、奇しくも今回の不況において井上準之助的な役割を果たした竹中平蔵氏の庇護者であった小泉元首相の仇名は濱口雄幸と同じ「ライオン宰相」である。
辞職後の井上準之助は緊縮財政が不況を悪化させたとの風評により世間の非難を集めた末、テロ組織「血盟団 」の凶刃の前に倒れた。一方竹中氏は自らの規制緩和により誕生した人材派遣パソナの会長に就任 し、派遣奴隷の生き血を貪りつつ御用報道番組にて醜い自己弁護のための詭弁を奮っている。
現在の血盟団の到来はまだであろうか。二・二六事件で荒木貞夫
が青年将校を煽ったように、平成の荒木貞夫こと田母神氏に煽られた自衛隊員が亀井氏を襲撃すると言う事態は避けて欲しいものだが。