地獄変・偸盗 | ウッドデスク

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日々の出来事のログ

著 芥川龍之介

短編集が6編収録されている。どれも面白かった。敢えて一番面白かったのを選ぶとすれば一番最初にある偸盗。作者自身は「安い絵双紙(漫画)」のようなもので、「いろんなトンマな嘘がある」し「性格なんぞ支離滅裂だ」と言っている。けど、人間のこころなんて常に善人は善人ではないし、悪人は常に悪人ではない。憎いと思っている人間を助けたり、逆に愛おしいと思っている人間を憎む事だってある。そうゆう人間らしい部分を、作者がいう支離滅裂な所だというのであれば、それには反対したい。人間にはそうゆう面白さがあるからドラマが出来るんだと思っている。そうゆう意味でそれが一番出ていたのが偸盗だった。基本深いテーマだけど、比較的軽いのが竜という短編。最近のジブリ的なノリ的な感じがする。絵が頭に浮かびやすく想像するのが楽しかった作品。


地獄変・偸盗 (新潮文庫)