昨日(8月1日)、春風亭小朝の独演会に行って来ました。実は小朝の独演会は1月、4月、7月についで今年4回目。なので普通ならば次は秋頃というところだが、会場(最寄駅から3つ離れた東久留米駅にある生涯学習センター)が至近距離だったので、これは行かにゃなるまい、ということで切符を入手。


席は2列目の中央からやや上手よりの、おそらく今までベストと思われる落語を聴くには絶好のポジション。これはこれはと期待は膨らむ一方、そうならなきゃいいな、と心配していたことがあった。それは根多の重複。つまり

最近見た根多をまたやられたらがっかりだな、ということ。


その心配は見事なまでに的中。本日の根多は「夢八」「千両みかん」「越路吹雪物語」の3本。小朝の「千両みかん」は初めてなのでこれはよしだが、「夢八」は4月、7月に続いて3回連続。まくらも全く同じ。噺家が噺を教わる伝統的な「三遍(さんべん)稽古」ではないが、3回続けて聴けばいい加減筋くらいは覚えちゃうよ。(面白い噺だしDVDがあれは本当にやってみたいが。)「越路吹雪物語」も4月にも聴いたばかりだが、これも今日で都合4回目。


真打であれば最低100の噺は当然持っていなければならず、小朝クラスならもちろんそれ以上持っているはず。

只ね、パンフによれば「年間200回を超える落語会を催し...」とあり、それはそれで素晴らしいと思うけど、武道館でやったり、2000人も入る日比谷公会堂でやったり、ちょっと金儲けに走りすぎじゃありませんか。人気実力共、当代随一とも言える小朝だから、稼げる時に稼ぎたいのは解らないではないが、小朝も早55歳。そろそろ落語に専念するといる談話を聞いたので期待しているのです。


前ふりが長くなりましたが、本日言いたいことは、「またか」という思いをまた経験した(つまり他にもあるということ)に対する不満もそうなのですが、切符を販売する際に、「根多出し」(=事前に何をやるか知らせておくこと)をしてくれということ。そうすれば、「ああ、これは何回も聞いたから今回はパス」という判断が出来るのです。


我々は切符を手に入れる為に暑い中、寒い日、並んで買うこともしばしばあるのです。中には根多出しをする噺家、落語会もたまに見かけます。でも何故か多くの噺家さんは根多出しを頑なに拒否します。なぜなのでしょうかね。寄席じゃないんです、個人の独演会なのですから。今日は何をやってくれるのか楽しみに足を運んでいるのですから。考えて下さいよ、頼みますから。


初日から興奮気味で失礼致しました。