今日、たまたまTVで『バイオハザードⅤ』を放映していたので、
いまさらですがレビューを。
とは言え、古い作品で、地上波でも何回か流されているので、
細かい紹介は省いて、感想のみをサクっと。
まず、1作目。
Tウィルスに汚染され、
ゾンビがウジャウジャ徘徊するアンブレラ社の研究機関からの逃亡劇という設定。
まったくの映画オリジナルの登場人物と、設定。
加えてアリスや救出チームの面々のキャラクターが立っていたし、
CGやSF表現も控えめで、すごく面白かった。
隊長VSトラップもすごく衝撃的な映像で、話題になったよね。
唯一納得いかない部分としては、
主人公アリスの設定が強すぎるという点くらいかな。
アクション犬を蹴り一発で倒すのは、原作(ゲーム)知ってる人からすると
ナンセンスだったと思う。
あと、リッパー(クリーチャー)がでかすぎたなぁ。
あのせいで2に出てくるネメシスがちゃちく見えてしまった。
で、2作目。
ウィルス汚染により(その経緯が描かれてないのが不満)
ついにオリジナルのキャラクターであるジル・バレンタインが登場。
(バリーもね。)
ジルはゲームでいう3の衣装かな。
ジルを演じたシエンナ・ギロリーがなかなかにセクシーで、とても格好よかった。
でも主人公はアリスで、さらにはアリスがとんでもない超能力を身につけてる
もんだから、ジルがかすんでしまって・・・
加えて、ネメシス。
ちゃちすぎる。
結果、あれれな作品になってしまいました。
でも、ギリギリまだバイオハザードの世界観は壊していなかったと思う。
そして、3作目。
今回もオリジナルの登場人物、クレア・レッドフィールドが登場しますが、
うーーーーん、
あれ?クレアと言えば、かわいい女子大生のイメージだったんですが、
なんかワイルドじゃね?
杉ちゃんよりもワイルドじゃね?
体型がというよりは、顔がワイルドじゃね?
もはやこの作品からは、もうバイオハザードではないと思う。
アメリカの1都市が汚染されただけで、世界破滅させられちゃってるし、
アンブレラ社がなんかすごい企業になってるし。
そして主人公アリスの迷走ぶり。
もう完全にバイオハザードではないです。
アリスハザードでしょ、これ。
で、このあたりから僕はこの映画、嫌いになりました。
というか期待できなくなりました。
4作目。
今回はクレア・レッドフィールドに加え、クリス・レッドフィールドが登場です。
そしてクリスを演じるのは、日本でも有名になりましたプリズンブレイクの
ウェントワース・ミラー。
で、冒頭でアリスの能力がリセットされるのですが、
結局活躍するのはアリスだけで、クリスはカメオ出演ばりの役立たずさ。
で、ウェスカーが嫌な感じでごつくなってるし。
正直、ここまでアリスというキャラクターが立ってしまうと、
もはやホラーアクションなのに緊張感がなくなってしまいます。
それにホラーよりもSF要素が強くなりすぎて
SF作品にありがちなのですが
世界観を描くことに力が入り過ぎて、リアリティが欠如し、
観客の感情移入を妨げてしまう傾向があります。
なにより、うかつに手を出してはいけないクローンネタ。
バイオハザードのメインテーマと違う要素を介入させたことにより、
一気に作品は原作レイプばりの駄作化を進みます。
いや、バイオハザードを掲げなければ
もしかしたらSF作品として面白いのかもしれませんが、
初期のバイオハザードのホラー感や緊張感を知っている者からすると、
あれあれあれって感じなんです。
結局、アメリカ人には理解できないし、表現できないのかなぁと・・・
そして何より、バイオ=ミラジョボ&ポール略アンダーソンみたいになってるのが
癪に障ります。
5作目。
ジルや、第1作目で強い印象を残したミシェルロドリゲスが再び登場するという
話題作でしたが・・・
やっぱりバイオハザードの世界観を見事に壊してくれる
ハリウッド風SF作品で終わってしまいましたね。
何よりジルが金髪になって、誰だかわからないし、
みんな敵役だし。
一応、今回もオリジナルキャラクターのレオン・S・ケネディやらエイダ・ウォンが登場しました。
エイダは活躍しましたが、レオンは・・・
そもそもレオン誰?
レオンってかなりカッコ良いイメージだったのですが、
映画版のレオンは全然カッコよくなく、その他大勢と変わらない印象でした。
エイダは、まあ、アジア人なので、ただでさえ目立ってましたが、
原作風の衣装(コスプレ並み)であるのもあいまって
印象に残るキャラクターでした。
レオンとの絡みはほとんどなかったです。
とにかく原作レイプ大好きですね。
もうこれなら原作無視して、完全にスピンオフ作品にしてほしかった。
あ、中島美嘉については全然意味わかんないのでどうでもいいです。
まあ、ガンガン殴られてるのは笑えましたが。
日曜映画劇場の最後に、ミラと監督兼旦那のポールが出演して、
6作目を作っているとか言ってましたね。
なんかもう期待もないし、予測する気も起きないですわ。
めっちゃテレ朝はバイオ推しですけど
さっさとこんな作品は黒歴史化してしまって、
ゲームシナリオ原作で、再映画化してほしいものです。
バイオハザードはSFを背景に置きながら、
アメリカやらヨーロッパのクラシカルなホラー要素を抑えているところが
すごく面白いわけです。
アクションでありながら、ホラーアドベンチャーなんですよね。
ジャンル的には。
あの陰湿な雰囲気が、僕はバイオの本当の魅力だと思っています。
映画版バイオは明るすぎるし、おおざっぱすぎます。
以上、トータル的な評価としては、
映画評にありがちな、2作目以降は駄作にして蛇足。
この一言ですね。