よく恋話になるとこんな質問が出る。
好きな異性のタイプは?

みなさんであればなんて答えるだろうか。
具体的な外見を答える人もいれば
雰囲気や、性格的なことを答える人もいるだろう。

ちなみに僕はこう答える。

人なんてみんなそれぞれ魅力があるから、タイプなんて選べないな。

よくみんなからガッカリのリアクションをされる。
いい子ぶって。つまんねー答え。
て感じだろうか。

しかし本音はこうだ。
俺みたいな存在に優しくしてくれる天使のような女性にLOVEっス!!

典型的な童貞の答えだ。

でも正直、前者の答えも本音に違いはない。
いわゆる「好きになった人がタイプ」ってやつだ。

そりゃあ、誰だってブサイクよりはカワイイ女の子の方が好きだろ?
でもどんな容姿がカワいいかなんて、人それぞれ違うし、
たとえば君にとってのブサイクが俺にとってカワいいかもしれないじゃないか。

胸だって、小さいよりは大きい方がセクシーだろうけど、
でも胸の大きさで好きかどうかを判断する訳じゃないし、
髪型だって、似合う似合わないがあるだろ。

性格はもちろん重要だけど、表面的に分かるものなんて
ほんの一部だけだから、付き合ってみないと分かんないじゃないか。
もちろん最初っから性格悪いやつはそもそも好きになんかならないし。

む。。。。そうだな。強いて言えば、冷たい人、自分に興味ない人には
どんなにきれいでも、どんなにかわいくても一切興味は湧かないし、
絡もうとも思わない。


それじゃあ、AKBのなかで誰が押しメン?

なんて聞かれた日にゃあ、俺は小一時間悩んだあげく答えなんて出せないね。
だってみんなステキ過ぎるもの!!

一人に絞るなんてできないよ。

てな感じで俺は思うのだが、
でもでも答えは出さなきゃいけない訳で。

ちなみに、そんな俺でも
やっぱり脳内妄想恋愛の中に登場する、理想的な女子像ってやつは存在する。

外見はこんな感じ。
ちょっと明るめの色で、パーマをあてたフワフワしたセミロング。
目は大きくなくて、どちらかというと笑うと消えるくらいの細い方が好き。
で、ポイントはメガネ。色つきのセルフレームのメガネを付けているとなおいい。

服装は淡いピンクや水色、緑色に、ベージュや白を合わせた色遣いで、
コットンっぽいナチュラルな素材の、ワンピースか、
ふわっとしたブラウス?とスカートの組み合わせで、
足元は丸みを帯びた皮かエナメル素材のかわいらしい靴がステキ。
化粧も淡いピンクを使った、どちらかというとぼかした感じのメイクが好き。
で、身長は150~160cmくらいで、細身よりはちょっと肉付きがある感じ。

雰囲気はふわっとしていて、天然かおっとりしてるくらいがいい。



なぜそんなことを今更語るのか。
そんなん誰も興味ねーし。

実は、今日、現実世界でそんな女性と出会ったのだ。

週末、遊ぶ相手もなく、退屈な時間をもてあましていた僕は、
目的もなく、郊外にあるショッピングモールをフラついていた。

スニーカーのセールをチェックし、
雑貨屋でおもしろいアイテムをチェックする。
あとはガンプラと、ファッション誌の立ち読み。たまに生地屋に行ってみる。

ふと立ち寄ったメガネ屋で、俺好みのごつい黒ぶちセルフレームのメガネを発見。
クラシックなウェリントン型のフレーム。
試着してみる。
いい。俺のデカい顔にも負けない迫力だ。

ふとメガネの度が入っていないレンズごしに、店員さんの姿が見えた。

ショッピングモールは若い客層を意識してか、
店員も若くてオシャレでかわいい女性が多い。

そこにいたんだ。理想の外見の女性が。

接客中の彼女に、思わずぽーっと見とれる俺。

すると男性店員が声をかけてくる。
そして、いつの間にか俺はメガネを買うことになってしまった。
できればあの女性に接客してもらいたかった。
レンズ込みで7,000円ちょっと。ま、お手頃価格だし、いいか。
出来上がりは30分後とのこと。

僕は時間をつぶすために、もう一周定番コースをめぐる。
靴屋さんで、お気に入りのスニーカー(DCやTimberland)をまじまじと眺める俺。
そして、時間が来たのでメガネ屋に戻る。

そこで対応してくれたのが、例の理想の女性だった。

ああ、近くで見るともっとかわいい・・・

俺の頭の中で、近藤夏子の「できれば君がイイ」が流れ始める。
心の中が一気に春色になる。

できれば君がイイ。
君しかいない。
君だけ、君じゃなきゃむり。

まともに目を見れやしない。

お姉さんが、俺のデカい頭にフィットするように何度もフレームを直してくれる。
ああ、お姉さんの手が触れる・・・




そんな中、心の中のアイツがささやく。

「こんなかわいい女子に彼氏がいない訳ないだろ。
 どうせお前のこともキモい客が来たくらいにしか思ってないんだよ。」

ああ、一気に頭の中が春色から灰色になっていく・・・・

帰り際、お姉さんが、ちょっとフレームがキツい時は気軽に声掛けてくださいね。
汚れをきれいにするだけでも全然いいですから(笑)

なんて声掛けてくれる。
※もちろん接客上、定番の決め台詞に決まっているのだが。


そして俺はフワフワした気持ちで家に向かう。

恋なんて当然始まらない。