今、隣では大好きな彼女が静かに眠っている。

彼女は僕と同じ大学に通う女の子。
民法の授業で彼女を初めて見た。一目惚れだった。

彼女は美人で明るくて、誰にでも好かれる人気者。

一方、僕は地味で冴えないダメ男。

一年間の片想いの末、
猛烈なアピールとアタックの結果、今日二人は結ばれた。
まさかこうして同じベッドに一緒に寝ることができるなんて思わなかった。


いろいろ邪魔や誤解もあったけど、
今こうして一緒にいられるのだから、過ぎたことは気にしないさ。

僕は幸せだ。もういつ死んでもかまわない。


初めて見る彼女の寝顔。とても美しい。
透き通るような白い肌。まるで人形のよう。

このまま時間が止まって永遠に一緒にいられたらいいのに…

ふいに胸が熱くなり、僕は彼女の冷たい手をギュッと握った。



勇気を出して思いきって行動を起こしてよかった。


眠い。
僕も…そろそろ僕も…寝るよ。



※昔書いた、一瞬分からないけど、よく考えたら怖い話。