ある冬の日の話。

僕は冬休みを利用してしばらく実家に帰っていた。

1週間ほど年末年始を家でダラダラと過ごした。

そろそろ大学の授業が始まるので、アパートに帰ることにした。

その日は特別寒い日で雪が降っていた。

寒い。寒すぎる。

ようやくアパートの部屋に着いた。

しばらく留守にしたからか部屋の空気がヒンヤリとしている。カーペットまでが冷たい。

こんな時、一人暮らしは辛い。実家は良かった。

冷えきった体を温めるためすぐに暖房のスイッチを入れた。

……ダメだ。温かくなるのを待ってられない。

僕は上着を脱ぐなりベッドの中にもぐり込んだ。

最高の一時。

僕は布団の中の温もりに感謝した。





※昔書いた、一瞬分からないけど、よく想像したら怖い話。