ショーン・コネリーが再び降板して、第3代ボンドとして、ロジャー・ムーア(Roger Moore)が登場します。

 彼は、日本でも、TVドラマ「セイント」のサイモン・テンプラー役で人気が出て、さらに後に、「ダンディ2」で、トニー・カーティス(Tony Curtis)(「~っちゃったりなんかして」などの有名な緻密に計算されたアドリブのアフレコ/アテレコの広川太一郎氏の声も人気を後押し。)と組んだ貴族のブレッド・シンクレア卿役も人気となりました。

 時代は「冷戦」から「デタント」は、さらに進んでいるので、どちらかというと、渋さから、英国紳士そのものの優雅でユーモアのあるボンドへの移行は、制作側の国際情勢把握の先見性の素晴らしさもあったように思えます。

 歴代初の、黒髪でなく栗毛色の髪で、クィーンズ・イングリッシュを話し、かつ、原作者のイアン・フレミングの推薦もあったようです。

 復習を兼ねて(簡易説明が「 ロシアより愛をこめて」にあります。

①「ガン・バレル(gun barrel)・シークエンス」、銃口のシーン。
② 短いストーリー。
③ 主題曲とオープニング・クレジット。
 ポール・マッカートニー(Paul McCartney)&ウイングス、同名タイトル を歌います。
 映像も本編に関係する少し毛色の違うものに。

④ それから、本編が始まります。

 本作の物語。
 3人連続して情報員が殺害される。
時々、Mr.ビッグに変装し、自分のレストラン・チェーンを通じて、麻薬中毒者を増やそうとする、カリブ海の島国サン・モニーク(架空の国)のDr.カナンガを捜査することに。
 そのDr.カナンガにタロット・カードで指示を与えている、謎の美女ソリテールに接触するために、ボンドは、カリブ海に向かう。

 出演は、ボンドにロジャー・ムーア、TVドラマ「セイント 天国野郎(The Saint)」、「ダンディ2 華麗な冒険(The Persuaders)」、Drカナンガ(Mr.ビッグ)にヤフェット・コットー(Yaphet Kotto)「華麗なる賭け(The Thomas Crown Affair,1968)」、ソリテールにジェーン・シーモア(Jane Seymour)、CIAのフェリックス・ライターにデヴィッド・ヘディソン(David Hedison)「007消されたライセンス(License to Kill),1989」TVドラマ「原子力潜水艦シービュー号(Voyage to the Bottom of the Sea)」

 新しいボンド。どんな名優でも緊張の初作は、あえて力を抜いて作ったのかも知れません。

死ぬのは奴らだ(デジタルリマスター・バージョン) [DVD]/ロジャー・ムーア,ヤフェット・コットー,ジェーン・シーモア

¥1,533
Amazon.co.jp