いよいよ、グルメもファッションも色づく実りの秋!
店頭では、ベルベットやコーデュロイ、ファー使いのスタイリングが目につき出した。
販促ツールの色使いは、ぶどう(ワインレッド・マスカット)、柿に栗、梨・みかん…そして、黄金色の稲穂からの閃きで…。
また、旬(9月)の色のひとつに、「恋路十六夜(こいじいざよい)」といった風情(紺)もある。
その晩に出てくる月は「何色か?」はさておき、15日(陰暦)の満月よりも遅く、ためらうように出てくるから可愛げがあろう。
さて下期の秋冬商戦は、一日たりとも、月のようにはためらってはいられない。
今秋で、第7回目となる「フィッティングアドバイザー」の2級指定講座も、9月から開講されている。
店頭では、ベルベットやコーデュロイ、ファー使いのスタイリングが目につき出した。
販促ツールの色使いは、ぶどう(ワインレッド・マスカット)、柿に栗、梨・みかん…そして、黄金色の稲穂からの閃きで…。
また、旬(9月)の色のひとつに、「恋路十六夜(こいじいざよい)」といった風情(紺)もある。
その晩に出てくる月は「何色か?」はさておき、15日(陰暦)の満月よりも遅く、ためらうように出てくるから可愛げがあろう。
さて下期の秋冬商戦は、一日たりとも、月のようにはためらってはいられない。
今秋で、第7回目となる「フィッティングアドバイザー」の2級指定講座も、9月から開講されている。
◇ 情熱と自分を見る目
秋の涼は、おしゃれへの変身願望をくすぐるには、他の月よりも力が入ってしまう絶好のシーズン。
フィッティングアドバイザーとFA(販売スタッフ)にとっては、「スタイリングとフィッティング」の腕が、モノ申す月がやってきた。
エールを送りながらも、「百貨店のスタッフは、まだまだ、力を出しきれる…!」と考えさせられる場面に、しばしば遭遇した。
今年も春先から『商人大学校』…(主催・(財)東京都中小企業振興公社/東京都産業労働局 商工部 地域産業振興課)が開講されている(4月25日~9月19日)
「VMDとショーイング」関連の理論と実習は、7月4日と7月25日(各々昼と夜)の4回にわたって、昨年に引き続き担当させていただいた。
本来は若手の「経営者が対象」だが、受講者の顔ぶれは、経営者・店舗スタッフ・産業カウンセラー…をはじめ、他のプロまでと、「衣・食・住・サービス関連」の多種多様にわたっていた。
全国には、約1万3千の商店街がある。それらの多くでは、郊外の大型店舗へのお客さまの流出が続き、危機感をかなりつのらせている。
そこで、対策の一環として各地の商店街では、「一店逸品運動」の輪を広げている。
一方、街の「イメージづくり」や、商品の「魅せ方・観せ方」などに関しては、以前から各店ごとのバラツキが著しいために、それらの手法を学ぼうとする情熱とパワーにはすさまじいものが感じられた。
したがって、「知名度とのれん」、立地条件の良い「迫力のある建造物」に支えられた「大型店のVP改善」などは、しかるべき手法でなされれば、中小個店の大変さに比べスムーズにいくであろう。
また、SCの例だが、都心にあるSC内のセレクトショップ(10代~20代前半の娘に人気があるブランドを扱う)の販売スタッフたちが、ド派手な服(肌もあらわな…)とメイクからは想像もつかないほどの、鋭い「商売センス」を持ち合わせていたことに、たじろぐほど感心させられた。
40人程のショップマスターが一堂に集まる研修会で、「何を学びたいか?」というアンケートに、続々と集まった項目は、「究極のプロFA」を目ざした、的を射た必須のエレメントばかりだった。
いずれも、地に足がついた汗の匂いがする内容で、情熱を傾けながら、相当量の販売をしていることが、手に取るようにわかった。…彼女らのほとんどが20才前後である。にもかかわらず、しっかりと学ぶべき課題と方向性が整理できていたのだ。
企業本部(オーナー・人事・営業部長)の導き方も良いのだろう。
とりわけ、「接客トークのワンパターン化を防ぐには?」「デッドゾーンを、ゴールデンゾーンにするには?」といった声に、日々、「接客と販売」に真摯に取り組んでいる姿勢が伝わってきた。
他の項目は企業秘密で公開できないが、いずれにせよ、彼女たちからの「情熱コール」に、6時間という制約の中で、FAの先輩として、後輩への「使命と職務」を果たすことに最善を尽くさねばと、新たな情熱が湧き上がってきた。
フィッティングアドバイザーとFA(販売スタッフ)にとっては、「スタイリングとフィッティング」の腕が、モノ申す月がやってきた。
エールを送りながらも、「百貨店のスタッフは、まだまだ、力を出しきれる…!」と考えさせられる場面に、しばしば遭遇した。
今年も春先から『商人大学校』…(主催・(財)東京都中小企業振興公社/東京都産業労働局 商工部 地域産業振興課)が開講されている(4月25日~9月19日)
「VMDとショーイング」関連の理論と実習は、7月4日と7月25日(各々昼と夜)の4回にわたって、昨年に引き続き担当させていただいた。
本来は若手の「経営者が対象」だが、受講者の顔ぶれは、経営者・店舗スタッフ・産業カウンセラー…をはじめ、他のプロまでと、「衣・食・住・サービス関連」の多種多様にわたっていた。
全国には、約1万3千の商店街がある。それらの多くでは、郊外の大型店舗へのお客さまの流出が続き、危機感をかなりつのらせている。
そこで、対策の一環として各地の商店街では、「一店逸品運動」の輪を広げている。
一方、街の「イメージづくり」や、商品の「魅せ方・観せ方」などに関しては、以前から各店ごとのバラツキが著しいために、それらの手法を学ぼうとする情熱とパワーにはすさまじいものが感じられた。
したがって、「知名度とのれん」、立地条件の良い「迫力のある建造物」に支えられた「大型店のVP改善」などは、しかるべき手法でなされれば、中小個店の大変さに比べスムーズにいくであろう。
また、SCの例だが、都心にあるSC内のセレクトショップ(10代~20代前半の娘に人気があるブランドを扱う)の販売スタッフたちが、ド派手な服(肌もあらわな…)とメイクからは想像もつかないほどの、鋭い「商売センス」を持ち合わせていたことに、たじろぐほど感心させられた。
40人程のショップマスターが一堂に集まる研修会で、「何を学びたいか?」というアンケートに、続々と集まった項目は、「究極のプロFA」を目ざした、的を射た必須のエレメントばかりだった。
いずれも、地に足がついた汗の匂いがする内容で、情熱を傾けながら、相当量の販売をしていることが、手に取るようにわかった。…彼女らのほとんどが20才前後である。にもかかわらず、しっかりと学ぶべき課題と方向性が整理できていたのだ。
企業本部(オーナー・人事・営業部長)の導き方も良いのだろう。
とりわけ、「接客トークのワンパターン化を防ぐには?」「デッドゾーンを、ゴールデンゾーンにするには?」といった声に、日々、「接客と販売」に真摯に取り組んでいる姿勢が伝わってきた。
他の項目は企業秘密で公開できないが、いずれにせよ、彼女たちからの「情熱コール」に、6時間という制約の中で、FAの先輩として、後輩への「使命と職務」を果たすことに最善を尽くさねばと、新たな情熱が湧き上がってきた。
◇ 不思議なブログ
先日、インターネットで検索をかけていたら、たまたま「○○○○茶房」というブログに出くわした。
ニックネーム「さ○○」という女(ひと)が、「フィッティングアドバイザー」レディス2級審査に臨む直前(05年8月8日)の心情を載せていた。
関西方面にある百貨店の女子社員らしいそのパースンは、「文才とユーモア」がある上に、日々の業務に埋もれることなく、自分の姿を受け入れ、第三者のしぐさへの洞察力があり、思わず吹き出してしまった。
ただ、2級講座を担当している講師でさえ知らない「審査シーン」の状況や、出題の「キーポイント」など、本来は公開されないはずの内容が、あまりにも詳細に記述されていることに、驚きと戸惑いを感じたことも確かである。
ニックネーム「さ○○」という女(ひと)が、「フィッティングアドバイザー」レディス2級審査に臨む直前(05年8月8日)の心情を載せていた。
関西方面にある百貨店の女子社員らしいそのパースンは、「文才とユーモア」がある上に、日々の業務に埋もれることなく、自分の姿を受け入れ、第三者のしぐさへの洞察力があり、思わず吹き出してしまった。
ただ、2級講座を担当している講師でさえ知らない「審査シーン」の状況や、出題の「キーポイント」など、本来は公開されないはずの内容が、あまりにも詳細に記述されていることに、驚きと戸惑いを感じたことも確かである。
◇ 今月の売り場おこし
9月6日は語呂合わせで「黒の日」…(京都黒染工業協同組合が提唱・黒染めをPRし、黒留袖や黒紋服の普及を図る)。
その日に便乗して、黒色にまつわる「よもやま話」や、黒から受ける「印象」などをまとめたパンフレットを作り、販促ツールとして有効活用すると、業績も「黒字」になることうけあいか?
〈販促のレシピ①〉…昔から「喪服の女性は美しい」と言われるのはなぜ?
その日に便乗して、黒色にまつわる「よもやま話」や、黒から受ける「印象」などをまとめたパンフレットを作り、販促ツールとして有効活用すると、業績も「黒字」になることうけあいか?
〈販促のレシピ①〉…昔から「喪服の女性は美しい」と言われるのはなぜ?
褐色の肌以外は、黒い衣を身につけると、顔と首の色に対して、装う衣服との「明度対比」効果が働き、実際より色白の肌に見える。
〈販促のレシピ②〉…その昔、欧米ではフォーマルウェアに多用されていた黒を、街着として流行させた人は、かの「ココ・シャネル」。
〈販促のレシピ③〉…黒色のイメージとメッセージには、「自立心旺盛」「仕事ができる男・女」「セクシー」「ワイルド」「ダンディ」「マニッシュ」「夜」「闇」「魔女」「悪霊」「悲哀」「罪」「不安」「後悔」…などがある。「セールストーク」や「歓談」、「スタイリング」時に、大いに活用したい。
また9月9日は、「重陽の節句」で「菊の節句」とも呼ばれている。(中国では、9は陽の数字とされ、陽が二つ重なるからその日は重陽。お酒に菊花を浸して飲み、長寿を祝う慣わしは平安時代の日本にもあった)
食品売り場はもちろんのこと、衣服を扱う売り場でも、集客につながるイベントを!
14日には、「メンズバレンタインデー」…(男が女にピンク、もしくはピンクをあしらった下着を贈る日~(社)日本ボディファッション協会が90年に制定した)があり、また趣きは異なるが、高齢化社会に順応できる、おしゃれでエネルギッシュな「敬老の日」…(18日)企画にも工夫を凝らしたい。
「販促のヒントソース」を増やすことは、社会人としての「知恵袋」にもなろう。
〈販促のレシピ②〉…その昔、欧米ではフォーマルウェアに多用されていた黒を、街着として流行させた人は、かの「ココ・シャネル」。
〈販促のレシピ③〉…黒色のイメージとメッセージには、「自立心旺盛」「仕事ができる男・女」「セクシー」「ワイルド」「ダンディ」「マニッシュ」「夜」「闇」「魔女」「悪霊」「悲哀」「罪」「不安」「後悔」…などがある。「セールストーク」や「歓談」、「スタイリング」時に、大いに活用したい。
また9月9日は、「重陽の節句」で「菊の節句」とも呼ばれている。(中国では、9は陽の数字とされ、陽が二つ重なるからその日は重陽。お酒に菊花を浸して飲み、長寿を祝う慣わしは平安時代の日本にもあった)
食品売り場はもちろんのこと、衣服を扱う売り場でも、集客につながるイベントを!
14日には、「メンズバレンタインデー」…(男が女にピンク、もしくはピンクをあしらった下着を贈る日~(社)日本ボディファッション協会が90年に制定した)があり、また趣きは異なるが、高齢化社会に順応できる、おしゃれでエネルギッシュな「敬老の日」…(18日)企画にも工夫を凝らしたい。
「販促のヒントソース」を増やすことは、社会人としての「知恵袋」にもなろう。
◇ サービスは見えない商品
商品やデザインの同質化傾向から、なかなか脱却できない昨今は、各企業・各店舗ごとの「サービス合戦」もエスカレートする一方だ。
時代が前に進むにつれて、各地の商業施設ではバリヤフリーがめざましく普及した。
また、人の手になる高齢者や障害者への、ハートフルな介添えも、百貨店やSCなど多くの店舗で盛んに実施されている。
だが実情は、そういった親切なエスコートを、疎ましく思っているお客さまも、少なからずいらっしゃるようだ。
せっかくの親切も、相手の心を読んでの対応をしないと、「ありがた迷惑」になってしまうことも、時には起きてしまおう。
先日、東京の多摩地区にあるSCで目にしたことだが、甘味喫茶で隣り合わせた、熟々女(髪をパープルに染めた高齢な婦人)は、黒蜜ときなこがタップリとかかったボリュームのある“くずもち”を、ペロリと瞬く間にたいらげていた。
それだけでも「スゴイッ!」と思っていたのに、今度は“お雑煮”がきた。それも、あっという間に食べ終えたのだ。
身体には余分な脂肪がなく、身長も小柄でスリム。店の従業員が「今日は!」と声をかけていたから常連のようだ。
見ず知らずの婦人に、「こちらのお味を、お好きですか?」と、ついついたずねてしまった。
「毎日、ここへ、電車に乗って来るんよッ、ここで買い物してから、いつもの物を食べるんよッ、…私の健康の秘訣は、買い物と歩くこと、そして、好きなもん食べること…」と聞かせてくれた。
かくしゃくとしたその人は、83歳だそうだ。
そんなやりとりを交わしながら、今年に入ってから見た、百貨店での光景を思い出してしまった。
とある店舗で目にしたことは、手すりにつかまりながら、自らのリズムで階段を上ろうとしている老婦人がいらした。そこに手をさしのべたものの、拒否されていた「案内係」。
また、ベビーカーをたたみ幼児をいつものように抱えて、段差を上ろうとしていたヤングママに、「誘導係」の女性がエスコートを買って出ていた。
「ありがたいことだが…でも?」若いママの表情には、感謝の色があまり見られなかった。
それぞれが、エスコートなしでも、買い物に来られたわけだから…、いたしかたないか?
サービスは、「瞬時に生産され、あっという間に消費されてしまう商品」。しかも、「返品」や「お直し」ができないと、経営士の先輩からかつて教えられた。
目に見えない商品を、必要とされない方もおられよう。
何事も、相手の心を読んでからの「臨機応変」さか?
ところで、「十六夜月」の色は、「白・黄・青」のいずれ?
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時代が前に進むにつれて、各地の商業施設ではバリヤフリーがめざましく普及した。
また、人の手になる高齢者や障害者への、ハートフルな介添えも、百貨店やSCなど多くの店舗で盛んに実施されている。
だが実情は、そういった親切なエスコートを、疎ましく思っているお客さまも、少なからずいらっしゃるようだ。
せっかくの親切も、相手の心を読んでの対応をしないと、「ありがた迷惑」になってしまうことも、時には起きてしまおう。
先日、東京の多摩地区にあるSCで目にしたことだが、甘味喫茶で隣り合わせた、熟々女(髪をパープルに染めた高齢な婦人)は、黒蜜ときなこがタップリとかかったボリュームのある“くずもち”を、ペロリと瞬く間にたいらげていた。
それだけでも「スゴイッ!」と思っていたのに、今度は“お雑煮”がきた。それも、あっという間に食べ終えたのだ。
身体には余分な脂肪がなく、身長も小柄でスリム。店の従業員が「今日は!」と声をかけていたから常連のようだ。
見ず知らずの婦人に、「こちらのお味を、お好きですか?」と、ついついたずねてしまった。
「毎日、ここへ、電車に乗って来るんよッ、ここで買い物してから、いつもの物を食べるんよッ、…私の健康の秘訣は、買い物と歩くこと、そして、好きなもん食べること…」と聞かせてくれた。
かくしゃくとしたその人は、83歳だそうだ。
そんなやりとりを交わしながら、今年に入ってから見た、百貨店での光景を思い出してしまった。
とある店舗で目にしたことは、手すりにつかまりながら、自らのリズムで階段を上ろうとしている老婦人がいらした。そこに手をさしのべたものの、拒否されていた「案内係」。
また、ベビーカーをたたみ幼児をいつものように抱えて、段差を上ろうとしていたヤングママに、「誘導係」の女性がエスコートを買って出ていた。
「ありがたいことだが…でも?」若いママの表情には、感謝の色があまり見られなかった。
それぞれが、エスコートなしでも、買い物に来られたわけだから…、いたしかたないか?
サービスは、「瞬時に生産され、あっという間に消費されてしまう商品」。しかも、「返品」や「お直し」ができないと、経営士の先輩からかつて教えられた。
目に見えない商品を、必要とされない方もおられよう。
何事も、相手の心を読んでからの「臨機応変」さか?
ところで、「十六夜月」の色は、「白・黄・青」のいずれ?
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