したたる汗が全身を包む猛暑の8月は、暦の上では「晩夏・立秋…の候」が、挨拶状の冒頭に並ぶ!
祝祭日のない端境期ではあるが、秋商品の「顔見せ」と、「マークダウン物」の消化促進で、何かと落ち着かない頃だ。
また、多くの店舗では半期に一度の「棚卸し」も控えている。
先月の下旬から各地のメインウィンドーで、早くも秋モードの展開が繰り広げられている。…現実は暑い盛りだが、南半球は今、“冬の真っ只中”と、イメージしてみると、初秋モードへのリセットがうまくいく。
さて、今夏で第6回となる「フィッティングアドバイザー」の2級資格取得審査は、札幌会場(7月28日)を皮切りに、東京会場(8月2日~4日と14日・15日)、大阪会場(8月8日~11日)、福岡会場(8月18日)と実施されていく。
同時期に、「ギフトアドバイザー」の審査も行われるため、プロセールスとしての緊張感はピークへとヒートアップ中!
祝祭日のない端境期ではあるが、秋商品の「顔見せ」と、「マークダウン物」の消化促進で、何かと落ち着かない頃だ。
また、多くの店舗では半期に一度の「棚卸し」も控えている。
先月の下旬から各地のメインウィンドーで、早くも秋モードの展開が繰り広げられている。…現実は暑い盛りだが、南半球は今、“冬の真っ只中”と、イメージしてみると、初秋モードへのリセットがうまくいく。
さて、今夏で第6回となる「フィッティングアドバイザー」の2級資格取得審査は、札幌会場(7月28日)を皮切りに、東京会場(8月2日~4日と14日・15日)、大阪会場(8月8日~11日)、福岡会場(8月18日)と実施されていく。
同時期に、「ギフトアドバイザー」の審査も行われるため、プロセールスとしての緊張感はピークへとヒートアップ中!
◇ 端境期のグリーティングカード
棚卸しがシステム化されてから、面倒な作業も格段と楽になった。
日頃、目が届きにくい一つひとつの商品と「手持ち在庫の適正量」の見直しをはじめ、ゾーニングの工夫や、什器類のメンテナンスができる絶好のチャンスでもある。
この機会に「顧客カルテ」の棚卸しも行う習慣をつけると、効率の良い商いが、気分も新たにできるようになる。
固定客の「リピート率」「購買頻度」「お買い上げアイテムとサイズ」「価格」などは、ハウスカードをはじめとした高性能な「情報管理」でつかむことができる。
一方、「色・柄・素材」「スタイル」「補正箇所と上がり寸法」といった情報は、日記やスクラップブッキングの作成で、お客さまごとにまとめると仕入れや販促に役立つ。
ボディサイズ(実寸・ヌードサイズ)のデータ管理を生かすには、採寸技能力の優れたスペシャリスト(プロのフィッターやFA)が承った値なら、精度が高くなろう。
バーチャル時代だからこそのアナログ的な作業は、「顧客の顔」と「名前」が一致できる最短手段でもある。
棚卸しの度に、休眠状態の顧客カルテを掘り起こし「来店頻度の低い方」と、「名前と住所だけ記入の一度きりの方」をピックアップし、それぞれにふさわしい文面で、晩夏から初秋へのグリーティングカード(挨拶状)を発送してみよう。…結果、なんのリアクションもないカードは、思いきって処理をする。
一方、お得意さま用のグリーティングカードには、「オリジナル生地のサンプル」や、希少価値の高い珍しい「ボタン」などを貼附し、鮮度の高い「コトおこし」に務める。…(お買い上げいただいた方への特典は、貼附のボタンで作った、カフスボタンや、イヤリングのプレゼントが効果的)
日頃、目が届きにくい一つひとつの商品と「手持ち在庫の適正量」の見直しをはじめ、ゾーニングの工夫や、什器類のメンテナンスができる絶好のチャンスでもある。
この機会に「顧客カルテ」の棚卸しも行う習慣をつけると、効率の良い商いが、気分も新たにできるようになる。
固定客の「リピート率」「購買頻度」「お買い上げアイテムとサイズ」「価格」などは、ハウスカードをはじめとした高性能な「情報管理」でつかむことができる。
一方、「色・柄・素材」「スタイル」「補正箇所と上がり寸法」といった情報は、日記やスクラップブッキングの作成で、お客さまごとにまとめると仕入れや販促に役立つ。
ボディサイズ(実寸・ヌードサイズ)のデータ管理を生かすには、採寸技能力の優れたスペシャリスト(プロのフィッターやFA)が承った値なら、精度が高くなろう。
バーチャル時代だからこそのアナログ的な作業は、「顧客の顔」と「名前」が一致できる最短手段でもある。
棚卸しの度に、休眠状態の顧客カルテを掘り起こし「来店頻度の低い方」と、「名前と住所だけ記入の一度きりの方」をピックアップし、それぞれにふさわしい文面で、晩夏から初秋へのグリーティングカード(挨拶状)を発送してみよう。…結果、なんのリアクションもないカードは、思いきって処理をする。
一方、お得意さま用のグリーティングカードには、「オリジナル生地のサンプル」や、希少価値の高い珍しい「ボタン」などを貼附し、鮮度の高い「コトおこし」に務める。…(お買い上げいただいた方への特典は、貼附のボタンで作った、カフスボタンや、イヤリングのプレゼントが効果的)
◇ 新時代のカリスマ性
明るいきざしや手応えも見えはじめた昨今だが、百貨店に関しては、「方向性や今後に期待される姿」云々…といった論議が、各方面で取り沙汰されている。
期待度が高い業態だから、小売り業全体に占める売上げシェアの「落ち込み」を指摘されたり、憂えや危機感が語られるのであろう。
とはいえ、いつの世も企業や業態間での「弱肉強食の論理」はついて回る。マスでくくっての打開策はもとより、個々の店舗ごとに、着手できる事から即、始めるのが得策か?
期待度が高い業態だから、小売り業全体に占める売上げシェアの「落ち込み」を指摘されたり、憂えや危機感が語られるのであろう。
とはいえ、いつの世も企業や業態間での「弱肉強食の論理」はついて回る。マスでくくっての打開策はもとより、個々の店舗ごとに、着手できる事から即、始めるのが得策か?
地方百貨店でも、支持率が高く完成度の高い店舗もあれば、都市部に立地し好条件に恵まれていながら、全力を出しきれていないような、もったいない店舗もあったりとバラつきがある。
業績をもっと伸ばしたくても、経費面での都合ですぐには手が打てなかったり、企業風土の壁に阻まれて、時代の波にタイミングよく乗れないといったケースもあろう。
また、努力は怠っていないが、周辺の勢力(SCなど)がそれ以上の実力をつけて迫ってくるために、あせりから「坩堝(るつぼ)」にはまったかのようになり、ピンチ脱出の突破口を見つけられないといったケースも少なくない。
各店の顧客も、再び「カリスマ」オーラを発揮できる、「企業体質」と「パーソンの誕生」を期待されてはいまいか?
VMD一つを例にとっても、業績がかんばしくない店舗のウィンドーは、「診るべき人」が見ても、一般の方々がごらんになっても、総体的にパワーダウンしている傾向が、垣間見られることが多いものだ。
「スタッフのヤル気を映すウィンドー」といったところか?
企業本部のインストラクターだった頃、お取引き先への「リテール・サポート」に出向いたが、そのときに痛感したことを、川柳にして詠んでみたうちの一つ(当時の専門誌上で)…。
カリスマ性が期待されるのは、人材(財)もしかりで、「伝説のFA」「カリスマFA」といった、突出したパーソンの噂もかつてほど聞こえてこない。
行列のできる店舗やブランド品は目ざすところだが、指名客が殺到して予約がいるほどのスタッフを増やしていく必要もあろう。
近年、売り場のマネージャークラスからしばしば耳にすることは、「会話力」の低下に対する嘆きだ。
「意志の伝達」が、声を出さずにもできてしまう、バーチャル世代が増えてきたことも一因か?
カリスマ性のあるFAは、相手の「心を読むこと」にも長けているから会話力もある。
“ハートさえあれば”と意気込んでも、「接客サービス業」では、心の通った「対話」ができなければ究極のご満足には届かない。
説得力のあるハートフルな「会話」、明日の商いへとつながる「歓談」は、百貨店がもっとも得意とする分野だったはずだ。
近頃は、SCをはじめとした他業態も、負けてはいない。
突出して際立つ「カリスマFA」の存在は、強力なマグネット効果を生み、お客さまの心を取り戻せることができる。
「商人」も、サッカーの「ワールドカップドイツ大会」で敗退した日本チームのように、みんなが“よい子”になると、リスクを背負っての「瞬発力のある攻撃性」が萎えてしまう傾向がある。
また、人気のある店舗の多くは、建物の大小に関係なく、ユーザーの立場を考えた気くばりのある売り場構成がされている。
例えば、トイレ(和・洋の使い勝手)から、ベビー・マタニティ売り場、ギフトセンター、商品券売り場、買い物の合い間の休憩スペース、駐車場…などといった箇所にまで気くばりがなされ、可能な限りの「CS空間」づくりに務めている。
そういった陣頭指揮も、カリスマディレクターなしには語れないだろう。
業績をもっと伸ばしたくても、経費面での都合ですぐには手が打てなかったり、企業風土の壁に阻まれて、時代の波にタイミングよく乗れないといったケースもあろう。
また、努力は怠っていないが、周辺の勢力(SCなど)がそれ以上の実力をつけて迫ってくるために、あせりから「坩堝(るつぼ)」にはまったかのようになり、ピンチ脱出の突破口を見つけられないといったケースも少なくない。
各店の顧客も、再び「カリスマ」オーラを発揮できる、「企業体質」と「パーソンの誕生」を期待されてはいまいか?
VMD一つを例にとっても、業績がかんばしくない店舗のウィンドーは、「診るべき人」が見ても、一般の方々がごらんになっても、総体的にパワーダウンしている傾向が、垣間見られることが多いものだ。
「スタッフのヤル気を映すウィンドー」といったところか?
企業本部のインストラクターだった頃、お取引き先への「リテール・サポート」に出向いたが、そのときに痛感したことを、川柳にして詠んでみたうちの一つ(当時の専門誌上で)…。
カリスマ性が期待されるのは、人材(財)もしかりで、「伝説のFA」「カリスマFA」といった、突出したパーソンの噂もかつてほど聞こえてこない。
行列のできる店舗やブランド品は目ざすところだが、指名客が殺到して予約がいるほどのスタッフを増やしていく必要もあろう。
近年、売り場のマネージャークラスからしばしば耳にすることは、「会話力」の低下に対する嘆きだ。
「意志の伝達」が、声を出さずにもできてしまう、バーチャル世代が増えてきたことも一因か?
カリスマ性のあるFAは、相手の「心を読むこと」にも長けているから会話力もある。
“ハートさえあれば”と意気込んでも、「接客サービス業」では、心の通った「対話」ができなければ究極のご満足には届かない。
説得力のあるハートフルな「会話」、明日の商いへとつながる「歓談」は、百貨店がもっとも得意とする分野だったはずだ。
近頃は、SCをはじめとした他業態も、負けてはいない。
突出して際立つ「カリスマFA」の存在は、強力なマグネット効果を生み、お客さまの心を取り戻せることができる。
「商人」も、サッカーの「ワールドカップドイツ大会」で敗退した日本チームのように、みんなが“よい子”になると、リスクを背負っての「瞬発力のある攻撃性」が萎えてしまう傾向がある。
また、人気のある店舗の多くは、建物の大小に関係なく、ユーザーの立場を考えた気くばりのある売り場構成がされている。
例えば、トイレ(和・洋の使い勝手)から、ベビー・マタニティ売り場、ギフトセンター、商品券売り場、買い物の合い間の休憩スペース、駐車場…などといった箇所にまで気くばりがなされ、可能な限りの「CS空間」づくりに務めている。
そういった陣頭指揮も、カリスマディレクターなしには語れないだろう。
◇ 百華が、アイデンティティ!
マーケッターや学識者の方々から、「百貨店にはSCのようなコンセプトが欲しい」といった熱いエールや「富裕層をターゲットに…」といった提言が飛び交う昨今だが、すべての人々に寛大で、メセナやフィランソロフィーにも務めて欲しいと願っている。
視点を変えると、SCが百貨店に太刀打ちしていくには、明確なコンセプトやテイストが不可欠だった。キメの細かいクラスター分析による棲み分けを図り、吸引力を強くするために、SCには他にない「メッセージ」が必要だったとも見てとれる。
今後のご参考までに、二つのSC(千葉県内にある)がリニューアルする際(3年前)、テナントのリーシングをお手伝いをしたが、そのときのマル秘実践例を紹介させていただく。
誘致したいショップとブランドを、ディベロッパーにきちんと伝え、ターゲットを理解していただくために、以下のような作成手順をふんだ。(B3を7枚)
① 駅の乗降客数・通行人を、スケジュールを決めて、「定期・定量・定点」観察
② 商圏・立地・交通の便をリサーチ
③ 競合ライバル店の有無と、ニッチ市場をリテラシー
④ 人口と年代構成・ライフスタイル・地域特性を調査
⑤ リニューアルに向けて、ご利用客への、ニーズインタビューとヒアリング
⑥ CS調査(商品・接客・VMDなど他)実施
⑦ ①~⑥を総合的に検討した上で、誘致するブランドやメーカーを絞り込む。
⑧ イメージの骨子作成・イメージコラージュなどのツールが完成
いずれにしても、「体力と情報量」の必要な仕事だが、多くのSCでは新規出店や、リニューアル時のテナント入れ替え時に、すべてではないが、これらに近いことがなされていよう。
したがって、すでに歴史のある百貨店では、ここまでのテコ入れは困難だが、自主編成の売り場やショップごとなら、入店客のライフスタイル研究・分析・再構築ができよう。
百貨店には、いつでも百華の商品(ブランド・メーカー)があり、プライスゾーンの設定も、リーズナブルからハイプライスまでと、豊かな選択肢を残して欲しいと願っている人々は多勢だろう。
最優先の課題は、オリジナルな「店舗イメージ」や「ゾーニングプラン」を、「誰」が考案し、「誰」がゴーサインを出し、「誰」が実践していくか? という「しくみと環境」に他ならない。
今号は、暑い夏をさらに助長しそうな課題の天こ盛りになってしまった?
視点を変えると、SCが百貨店に太刀打ちしていくには、明確なコンセプトやテイストが不可欠だった。キメの細かいクラスター分析による棲み分けを図り、吸引力を強くするために、SCには他にない「メッセージ」が必要だったとも見てとれる。
今後のご参考までに、二つのSC(千葉県内にある)がリニューアルする際(3年前)、テナントのリーシングをお手伝いをしたが、そのときのマル秘実践例を紹介させていただく。
誘致したいショップとブランドを、ディベロッパーにきちんと伝え、ターゲットを理解していただくために、以下のような作成手順をふんだ。(B3を7枚)
① 駅の乗降客数・通行人を、スケジュールを決めて、「定期・定量・定点」観察
② 商圏・立地・交通の便をリサーチ
③ 競合ライバル店の有無と、ニッチ市場をリテラシー
④ 人口と年代構成・ライフスタイル・地域特性を調査
⑤ リニューアルに向けて、ご利用客への、ニーズインタビューとヒアリング
⑥ CS調査(商品・接客・VMDなど他)実施
⑦ ①~⑥を総合的に検討した上で、誘致するブランドやメーカーを絞り込む。
⑧ イメージの骨子作成・イメージコラージュなどのツールが完成
いずれにしても、「体力と情報量」の必要な仕事だが、多くのSCでは新規出店や、リニューアル時のテナント入れ替え時に、すべてではないが、これらに近いことがなされていよう。
したがって、すでに歴史のある百貨店では、ここまでのテコ入れは困難だが、自主編成の売り場やショップごとなら、入店客のライフスタイル研究・分析・再構築ができよう。
百貨店には、いつでも百華の商品(ブランド・メーカー)があり、プライスゾーンの設定も、リーズナブルからハイプライスまでと、豊かな選択肢を残して欲しいと願っている人々は多勢だろう。
最優先の課題は、オリジナルな「店舗イメージ」や「ゾーニングプラン」を、「誰」が考案し、「誰」がゴーサインを出し、「誰」が実践していくか? という「しくみと環境」に他ならない。
今号は、暑い夏をさらに助長しそうな課題の天こ盛りになってしまった?
いずれも、お客さま接点の、全スタッフにまでお伝えしたい事柄ばかり…。
「表情筋」をほぐすには、旬の色「夢見昼顔(ゆめみひるがお)」にあやかって、気分は、晩夏のロマンで!
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【無断転載使用不可】
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