春爛漫(らんまん)の4月…。縦に長い日本列島は、桜の開花期が、北と南とでは2ヶ月ほどの差があるため、各週ごとのキメ細かい商品展開から目が離せない!
各地の店舗や売場は、「花まつり」に便乗した花々や「復活祭…2006年は4月16日」に飾るイースター・リリー、「サンジョルディの日…4月23日」にちなんだ赤いバラなどと、創作花や生花を惜しみなく使ったイベントやキャンペーンで華やいでいよう。
さて、早春に実施された、第5期目の「フィッティングアドバイザー」資格認定審査の合否は、先月のはじめ頃に各店に届けられた。
資格の取得は目ざすところだが、学んだ内容を熟成させ、「お客さまのために」、自らがさらに「活き生きできるために」、「業績の向上のために」、どれほどのチャレンジ精神を育んでいくかはもっと大切だ!
合否はともかく、上期スタートのはずみづけに、プチダイヤ(4月の誕生石)が放つ大きな力にあやかろう!
◇ おしゃれ心は神代の昔から
各地の店舗や売場は、「花まつり」に便乗した花々や「復活祭…2006年は4月16日」に飾るイースター・リリー、「サンジョルディの日…4月23日」にちなんだ赤いバラなどと、創作花や生花を惜しみなく使ったイベントやキャンペーンで華やいでいよう。
さて、早春に実施された、第5期目の「フィッティングアドバイザー」資格認定審査の合否は、先月のはじめ頃に各店に届けられた。
資格の取得は目ざすところだが、学んだ内容を熟成させ、「お客さまのために」、自らがさらに「活き生きできるために」、「業績の向上のために」、どれほどのチャレンジ精神を育んでいくかはもっと大切だ!
合否はともかく、上期スタートのはずみづけに、プチダイヤ(4月の誕生石)が放つ大きな力にあやかろう!
◇ おしゃれ心は神代の昔から
2006年のメンズ「春夏ドレスアップマンデー・キャンペーン」…(社)日本アパレル産業協会主催・日本百貨店協会共催では、「男は襟元で勝負」というテーマを掲げ、昨年より1ヶ月早く打って出た(2月24日~3月26日)。こうして2年目の「クールビズ」キャンペーンに向けてのベース固めが始まった。
そういった業界を上げての販促に、エールを贈りつつ、一方ではさめた目の私がいる。
そういった業界を上げての販促に、エールを贈りつつ、一方ではさめた目の私がいる。
百貨店で、78~88年にかけて「メンズのトータルファッション」を販売していたことや、その後も10年以上にわたり、メンズブランドの「販売促進」を手がけてきたからなのか?
当時も景気うんぬんに関係なく、おしゃれな殿方は沢山いらした。「働きバチ」であっても、「マイ・スタイリング」にこだわっていた「ジェントルマン」も少なくなかった。
男のおしゃれが萎えてしまった主な原因を、「景気のせい」となだめてしまう傾向が、いつの頃からか定番説になった。
メンズ服業界が数年の間パッとしなかったのは、95~96年頃から一斉にカジュアル化の波に傾倒してしまい、客単価をダウンさせてしまったことも影響していよう。
また、数々の仕掛けが、休眠状態だった「男のダンディズム」を揺すり起こし、「買い替え需要」の時期と重なったのではないか? と考える柔軟性も欲しい。
メンズ以外の販促としては、多くの店舗がみずみずしい生花を飾ったり、花で作ったアーケードを設置したり、自然界に咲き乱れている草花を、手入れの行き届いたガーデニングで楽しませてくれている。
ところが、商品展開では花のシーズンに便乗した「フラワープリント」コレクションや、「フラワーモチーフのグッズ」を集めた積極的な攻めをしているケースは意外に少ない。
仕入れ・販促部門と「フィッティングアドバイザー」が一体となって、花の「コサージュ」、花柄の「ドレス・スカーフ・バッグ」、ビーズで作った「花のアクセサリー」などのゾーニングを設置したり、メンズは、「フラワープリント」のネクタイや、小花プリントの「カジュアルシャツ」セレクションで打って出ることも、今からなら間に合おう。
トレンドばかりを追いかけずに、小回りのきく「期中仕入れ」が「効をなす枠」を設定しておきたいものだ。
新幹線のグリーン車ですれ違った国会議員のH氏の襟元で、多色使いの小花がプリントされたネクタイがスイングしていた。
おしゃれ上手なお客さまの、その上をいく卓越した「センス」は、プロセールスの永遠の課題である。
当時も景気うんぬんに関係なく、おしゃれな殿方は沢山いらした。「働きバチ」であっても、「マイ・スタイリング」にこだわっていた「ジェントルマン」も少なくなかった。
男のおしゃれが萎えてしまった主な原因を、「景気のせい」となだめてしまう傾向が、いつの頃からか定番説になった。
メンズ服業界が数年の間パッとしなかったのは、95~96年頃から一斉にカジュアル化の波に傾倒してしまい、客単価をダウンさせてしまったことも影響していよう。
また、数々の仕掛けが、休眠状態だった「男のダンディズム」を揺すり起こし、「買い替え需要」の時期と重なったのではないか? と考える柔軟性も欲しい。
メンズ以外の販促としては、多くの店舗がみずみずしい生花を飾ったり、花で作ったアーケードを設置したり、自然界に咲き乱れている草花を、手入れの行き届いたガーデニングで楽しませてくれている。
ところが、商品展開では花のシーズンに便乗した「フラワープリント」コレクションや、「フラワーモチーフのグッズ」を集めた積極的な攻めをしているケースは意外に少ない。
仕入れ・販促部門と「フィッティングアドバイザー」が一体となって、花の「コサージュ」、花柄の「ドレス・スカーフ・バッグ」、ビーズで作った「花のアクセサリー」などのゾーニングを設置したり、メンズは、「フラワープリント」のネクタイや、小花プリントの「カジュアルシャツ」セレクションで打って出ることも、今からなら間に合おう。
トレンドばかりを追いかけずに、小回りのきく「期中仕入れ」が「効をなす枠」を設定しておきたいものだ。
新幹線のグリーン車ですれ違った国会議員のH氏の襟元で、多色使いの小花がプリントされたネクタイがスイングしていた。
おしゃれ上手なお客さまの、その上をいく卓越した「センス」は、プロセールスの永遠の課題である。
◇ いまさら十把一絡げ?
新入社員が仕事に慣れてきた頃、「ワイシャツ・ネクタイ・ジャケット・パンツ」といった2セット目の購入に目覚め出す。また、レディス客は、自分らしい「着回し術」をもっと知りたいと心がざわめくだろう。
その機をはずすことなくアプローチし、さらに「チャーミング」に、そして、「りりしくシャキット」映えるような「スタイリング&フィッティング」力で、印象づけたい!
例えば、「色彩」ひとつを取り上げても、「セールストーク」次第で、商品は動くのである。
色の「メッセージ」を、印象深く語れると商品への愛着度は増す傾向がある。
以下は、企業本部のインストラクターだった頃のエピソードで、百貨店内にある自社のショップに、実地指導を兼ねたVP作業に出向いたときのこと(営業時間中に)である。
「メインステージ」に上がり、食指を動かしてくれそうな商品をディスプレイしていると、20代の男性客2人が、陳列台の「ネクタイ」を見ながら、さわり出したのに気づいた。…ショップのFAたちは奥でその間、別の作業中。ステージから駆け降りて「お声かけ」をしてみた。
その機をはずすことなくアプローチし、さらに「チャーミング」に、そして、「りりしくシャキット」映えるような「スタイリング&フィッティング」力で、印象づけたい!
例えば、「色彩」ひとつを取り上げても、「セールストーク」次第で、商品は動くのである。
色の「メッセージ」を、印象深く語れると商品への愛着度は増す傾向がある。
以下は、企業本部のインストラクターだった頃のエピソードで、百貨店内にある自社のショップに、実地指導を兼ねたVP作業に出向いたときのこと(営業時間中に)である。
「メインステージ」に上がり、食指を動かしてくれそうな商品をディスプレイしていると、20代の男性客2人が、陳列台の「ネクタイ」を見ながら、さわり出したのに気づいた。…ショップのFAたちは奥でその間、別の作業中。ステージから駆け降りて「お声かけ」をしてみた。
すると「青系のネクタイが、やけに多いですねッ」と、問われるような声が…!
「…実は、ジャンヌ・ランバンが、こよなく愛した色がブルーなんです。
昔から欧米では、赤ちゃんと花嫁さんの『幸福の色』とも言われてきました。…また、江戸時代には『藍色の似合う番頭さんを探せ』と言われたほど、誠実なイメージが…」と続けると、「実は2人で、上司にネクタイをプレゼントしようと思って…」と、彼らの口から本音が飛び出した。色の話に耳を傾けてくださった結果、1万5千円の予算だったにもかかわらず、ポケットチーフつきの(2万4千円)タイプを購入してくださった。
お客さまをお見送り後、背後から「反省しました。高い物ばかりを売ろうとしていました」と、スタッフたちのしおらしい声が…!
色の「よもやま話」に限らず、商品の「価値やストーリー」を具体的に語ることで、お客さまが心を開いてくださった事例には事欠かない。
商品に何倍もの愛着を抱いていただける「セールストーク」も、フィッティングアドバイザーに欠かせないエレメントである。
先の「ドレスアップマンデーキャンペーン」では、ブルーが一押しのキーカラーだった。
「…実は、ジャンヌ・ランバンが、こよなく愛した色がブルーなんです。
昔から欧米では、赤ちゃんと花嫁さんの『幸福の色』とも言われてきました。…また、江戸時代には『藍色の似合う番頭さんを探せ』と言われたほど、誠実なイメージが…」と続けると、「実は2人で、上司にネクタイをプレゼントしようと思って…」と、彼らの口から本音が飛び出した。色の話に耳を傾けてくださった結果、1万5千円の予算だったにもかかわらず、ポケットチーフつきの(2万4千円)タイプを購入してくださった。
お客さまをお見送り後、背後から「反省しました。高い物ばかりを売ろうとしていました」と、スタッフたちのしおらしい声が…!
色の「よもやま話」に限らず、商品の「価値やストーリー」を具体的に語ることで、お客さまが心を開いてくださった事例には事欠かない。
商品に何倍もの愛着を抱いていただける「セールストーク」も、フィッティングアドバイザーに欠かせないエレメントである。
先の「ドレスアップマンデーキャンペーン」では、ブルーが一押しのキーカラーだった。
「青い色」にも、様々な表情や性格がある。「百人百様」の方々に対応できる「フレッシュトーク」を用意した。
青い色は、しばしば銀幕のムードメーカーとしても使われる。
かつてヒットした映画「マジソン郡の橋」では、橋の下に「青い花」が一輪、はかなげに咲いていた。実話にもとづいた名作「天国の青い蝶」では、脳腫瘍に冒された少年が奇跡的に完治したことを、青い蝶でメッセージしていた。
また、「モジリアーニ真実の愛」では、寒空から青い雪がハラハラと舞い降りてきたにもかかわらず、主人公のイマージュである子供の両手には、ひとかけらも積もらないという映画シーンがあった。…それは、モジリアーニの死期が近いことを、観客に悟らせる見事な演出ツールだった。
このように、慣れ親しんだ「青色」も奥が深いのである。
青い色は、しばしば銀幕のムードメーカーとしても使われる。
かつてヒットした映画「マジソン郡の橋」では、橋の下に「青い花」が一輪、はかなげに咲いていた。実話にもとづいた名作「天国の青い蝶」では、脳腫瘍に冒された少年が奇跡的に完治したことを、青い蝶でメッセージしていた。
また、「モジリアーニ真実の愛」では、寒空から青い雪がハラハラと舞い降りてきたにもかかわらず、主人公のイマージュである子供の両手には、ひとかけらも積もらないという映画シーンがあった。…それは、モジリアーニの死期が近いことを、観客に悟らせる見事な演出ツールだった。
このように、慣れ親しんだ「青色」も奥が深いのである。
◇ 多方面からのお手伝い
さる2月のことだが、韓国の大手百貨店スタッフとの、思い出深い「出会い」を頂戴した。
成績優秀者へのごほうびに、日本旅行がプレゼントされ、「ボディフィッティング」と「シューフィッティング」の研修もスケジュールに組み込まれていた。
衣服の研修は、私がお手伝いをしたが、そもそものきっかけは、コーディネーター役のCさんからかかってきた、海を越えた電話だった。
日本語が堪能な彼女は、韓国では「服飾とサイズ」の研究家として、日本の経済産業省のような機関と、プロジェクトを組んでいる第一人者でもある。
日本に留学されていたとき(文化服装学院の大学院と、著名な4年制大学を卒業)に、たまたま私の著書「服のボディフィッター実践講座」を購入し読破しておられた。
通訳の方を通しての研修会といえば、関西地方のH量販店が、かつて中国の湖南省へ出店するときに、現地で採用されたスタッフに「VMD」関連を数回お手伝いしたことがある。
このところ、日本の百貨店と韓国の百貨店は交流を図り親交を深めているから、一助になればとはりきって臨んだ。
1日コースの研修だったが、頂戴した時間内で、「使命・プロのスキル・お客さまへの対応など」を習得できるようにレジュメを構築し直した。…幸いなことに、通訳が優秀な男性で、理解力も高かったため、お役目を努め終えることができた。
日本に滞在中、「シューフィッター」研修や百貨店も含めた市場見学など、時間を大切に過ごされていた。
熱心なスタッフたちが、日本を後に大韓海峡を渡った直後、韓国の大手メディアが「服と靴のフィッター研修」の模様を、経済面のトップ記事扱いにした。
瞳を輝かせながら受講してくれた彼女たちが、お客さまへの「サービスやお手伝い」を、多方面から向上させてくれるであろうとエールを贈っている!
桜の花が落ちつく頃の5月にかけて、「花みずき」が、枝をいっぱいに広げて白や赤い花を「これでもか!」と見せてくれる…その花言葉は「返礼」…。春には花、秋には紅葉、晩秋には実を…と、その花は1年に3回も人々を楽しませてくれる。
そこに、「商人道」の原点を見つけた。
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