労使双方と各界から注目を浴びた、百貨店プロセールス資格制度は、新春早々第3回目の審査準備に入る。
スタート当初は、他の業態からも注目され、危惧されていた課題が沢山あったものの、一年を経過した現在は、それなりの方向性と着地点が明確になりつつある。
◇ 実務を重視
昨秋の終わり頃(11月)は、螢廛蹈優奪箸如屮侫.奪轡腑鵐侫ッター講座」を担当させていただいた(百貨店協会が定める、目標や規定をふまえて…審査状況と、試験内容が未公開で不透明ではあったが、過去の経験を活かして最善をつくした)。
資格の取得は前提条件として、2級講座では、実務と販売力&CS(顧客満足)向上に役立つ「スキル」や「心構え」「技術」を習得できるように務めた。
◇ 各店が独自性を出す
「顧客心理」「セールストーク」「ニーズチェック」「商品提示」「スタイリング提案」から、「素材」「売り場の色、パーソナルカラー」「アイテム知識」、そして、「フィッティング」「補整知識・技術」…などなど、お客さまに信頼していただける内容は、可能な限りのスキルアップとレクチャーに努めてみた。
売り場スタッフが販売職として、自信を持つために、学ぶことはこれからもエンドレスである。
願わくはすべての項目で、85点以上を取って欲しい。
それら以外でも、自らが得意とする分野は、150点を取ることで、「適材適所」の効果が現れる。
お客さまの大半は、百貨店の実態を知り尽くしているから、一層のこと、頼れて心地良い買い物ができるスタッフを望んでいる。
またグローバルな時代は、お客さまの感性もグローバルに磨かれている。売り手は引き出しを、積極的に増やさなければ、百貨店に対する事前期待が高ければ高いほど、現実との落差が浮きぼりになって、不平を抱くことになる。
◇ 紺屋の白袴に注意!
百貨店協会のプロセールス資格制度がスタートする10年以上も前から、「服のボディフィッター」の育成を提案し推進してきたが、ずっーと、気になっていることがある。
その,蓮◆崘笋蠎蠡Α廚梁燭が、小物雑貨類のおしゃれを上手にできていないことだ。
例えば、「スカーフのおしゃれ、大好きな人?」と投げかけた場合、業界内外のいずれのセミナーでも、一割程度という現実に苦笑してしまう。…自らが好きで、何パターンもおしゃれができれば、「衿なしスーツが苦手」「気に入ったブラウスがないから帰る」「もう少し、華やかなおしゃれができないのかしら…」といったケースに、充分にお応えできる。
その△蓮売り手側が、意外にも自分の「ネックサイズ」や「裄丈」、「股下寸法」を知らない現状があまりにも多すぎる。
そのは、的確な指導がされていないケースが多いため、「リフォームフィッター」に陥っていること。…サイズの詰め出しはできても、パーツパーツの適正量の「ゆとり」を、具体的な数値で答えられないこと。
そのぁ◆嵒?忙椶気譴娠し技」を無視して、売り場と「お直し・加工・修理室」が、いとも簡単に、肩幅詰めや、袖山での袖丈詰めを行っているために、元のイメージが崩れて、再お直しやキャンセルが後を絶たない。
そのァ服のパターンと、お客さまのボディラインからくる「ふつり合い」の原因を理解していないために、「直す直さない」はともかくとして、そのシワを取るために、本来は「出す必要がある部分を、詰めてしまう」といったまったく逆のピン打ちをしているケースの多発。
そのΑ▲ぅ鵐檗璽畔は、総体的に「感性」で装うことが多いために、日本人の体型・体形にはしっくりこない。衿ぐりの伸びや、ヒップボーンのボトムで、ウェスト詰めが出た場合、「いせこみ」や「伸び止めテープ」を無視したサイズの詰め出しや、肩でつり上げるなど、パターンを知らない直し方が蔓延しているために、修理費が嵩んでいる。…などなど、資格習得後も、プロと呼ばれるには、「経験プラスカン」がモノを言おう。
◇ プロの中のプロへのステップ
多くの企業や店が、在庫の圧縮を進めているために、全サイズをカバーできるアイテムは限られている。
そのために、沢山のお客さまから支持していただくには「フィッティングアドバイザー」の役割はもっと
広がると予測できる。
お客さまの数だけ、「着心地」満足服のご要望はあり、服そのもののデザインも、トレンドと共にタイムリー
に変化している。
また、サイズは国内製品・インポート服・LL・トールサイズを問わず、複雑な広がりを見せている。
かたや、体格の向上に伴って、トールサイズの若年層が増えている反面、どの年代層にも以前として、
SやLLのお客さまがいる。
高齢化社会への加速で、おしゃれなシルバー層がもっと増えるために、ハイレベルなフィッティング&
スタイリング能力が必要。
銑イ蓮∈8紊硫歛蠅里曚鵑琉豐弔任△襦
したがって、プロFAとフィッティングアドバイザーは、各店が同じようなことをしていては、今までとさほど変わらないから、以下のような例をヒントに、戦略・戦術につなげていただければと願っている。
天気による心理状態→心理学上、「天気の良い日」より「雨天や梅雨時」は決断力が鈍るという統計がある。
…したがって、後者の場合、お客さまの「視覚」に映る商品は、シックな色よりビビッドカラーを展開する
ことで、購買心理を促す確率が高くなる。(かつて売り場で実験してもみた)
サイズ切れは売り逃しにつながるが、プロなら、手持ちの商品をお買い上げいただく販売力を身につける。
(小物やアクセサリーで、アクセント・セパレーション・グラデーション・ドミネーション配色を実務に
落とし込んで活用し、ご納得いただく)
お客さまに、「ときめく感性や、インスピレーション」をお届けする。 ちょっとした、もしくは意外な
「おしゃれ術」を教えてくれるFAにはファンがつく。
かつて、販売職であった頃、セーター(カシミヤ製)の着丈詰めをした後、その端ぎれを活用して、前身頃にフリル状につけて差し上げたところ、お客さまにすごく喜んでいただけた。
どの道も奥が深い。が、「販売職」はそれ以上である。
日々、FAがどのくらい「おしゃれ心と術」を持っているかで、資格取得者といえども、業績には雲泥の差がついてしまおう。
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【無断転載使用不可】
スタート当初は、他の業態からも注目され、危惧されていた課題が沢山あったものの、一年を経過した現在は、それなりの方向性と着地点が明確になりつつある。
◇ 実務を重視
昨秋の終わり頃(11月)は、螢廛蹈優奪箸如屮侫.奪轡腑鵐侫ッター講座」を担当させていただいた(百貨店協会が定める、目標や規定をふまえて…審査状況と、試験内容が未公開で不透明ではあったが、過去の経験を活かして最善をつくした)。
資格の取得は前提条件として、2級講座では、実務と販売力&CS(顧客満足)向上に役立つ「スキル」や「心構え」「技術」を習得できるように務めた。
◇ 各店が独自性を出す
「顧客心理」「セールストーク」「ニーズチェック」「商品提示」「スタイリング提案」から、「素材」「売り場の色、パーソナルカラー」「アイテム知識」、そして、「フィッティング」「補整知識・技術」…などなど、お客さまに信頼していただける内容は、可能な限りのスキルアップとレクチャーに努めてみた。
売り場スタッフが販売職として、自信を持つために、学ぶことはこれからもエンドレスである。
願わくはすべての項目で、85点以上を取って欲しい。
それら以外でも、自らが得意とする分野は、150点を取ることで、「適材適所」の効果が現れる。
お客さまの大半は、百貨店の実態を知り尽くしているから、一層のこと、頼れて心地良い買い物ができるスタッフを望んでいる。
またグローバルな時代は、お客さまの感性もグローバルに磨かれている。売り手は引き出しを、積極的に増やさなければ、百貨店に対する事前期待が高ければ高いほど、現実との落差が浮きぼりになって、不平を抱くことになる。
◇ 紺屋の白袴に注意!
百貨店協会のプロセールス資格制度がスタートする10年以上も前から、「服のボディフィッター」の育成を提案し推進してきたが、ずっーと、気になっていることがある。
その,蓮◆崘笋蠎蠡Α廚梁燭が、小物雑貨類のおしゃれを上手にできていないことだ。
例えば、「スカーフのおしゃれ、大好きな人?」と投げかけた場合、業界内外のいずれのセミナーでも、一割程度という現実に苦笑してしまう。…自らが好きで、何パターンもおしゃれができれば、「衿なしスーツが苦手」「気に入ったブラウスがないから帰る」「もう少し、華やかなおしゃれができないのかしら…」といったケースに、充分にお応えできる。
その△蓮売り手側が、意外にも自分の「ネックサイズ」や「裄丈」、「股下寸法」を知らない現状があまりにも多すぎる。
そのは、的確な指導がされていないケースが多いため、「リフォームフィッター」に陥っていること。…サイズの詰め出しはできても、パーツパーツの適正量の「ゆとり」を、具体的な数値で答えられないこと。
そのぁ◆嵒?忙椶気譴娠し技」を無視して、売り場と「お直し・加工・修理室」が、いとも簡単に、肩幅詰めや、袖山での袖丈詰めを行っているために、元のイメージが崩れて、再お直しやキャンセルが後を絶たない。
そのァ服のパターンと、お客さまのボディラインからくる「ふつり合い」の原因を理解していないために、「直す直さない」はともかくとして、そのシワを取るために、本来は「出す必要がある部分を、詰めてしまう」といったまったく逆のピン打ちをしているケースの多発。
そのΑ▲ぅ鵐檗璽畔は、総体的に「感性」で装うことが多いために、日本人の体型・体形にはしっくりこない。衿ぐりの伸びや、ヒップボーンのボトムで、ウェスト詰めが出た場合、「いせこみ」や「伸び止めテープ」を無視したサイズの詰め出しや、肩でつり上げるなど、パターンを知らない直し方が蔓延しているために、修理費が嵩んでいる。…などなど、資格習得後も、プロと呼ばれるには、「経験プラスカン」がモノを言おう。
◇ プロの中のプロへのステップ
多くの企業や店が、在庫の圧縮を進めているために、全サイズをカバーできるアイテムは限られている。
そのために、沢山のお客さまから支持していただくには「フィッティングアドバイザー」の役割はもっと
広がると予測できる。
お客さまの数だけ、「着心地」満足服のご要望はあり、服そのもののデザインも、トレンドと共にタイムリー
に変化している。
また、サイズは国内製品・インポート服・LL・トールサイズを問わず、複雑な広がりを見せている。
かたや、体格の向上に伴って、トールサイズの若年層が増えている反面、どの年代層にも以前として、
SやLLのお客さまがいる。
高齢化社会への加速で、おしゃれなシルバー層がもっと増えるために、ハイレベルなフィッティング&
スタイリング能力が必要。
銑イ蓮∈8紊硫歛蠅里曚鵑琉豐弔任△襦
したがって、プロFAとフィッティングアドバイザーは、各店が同じようなことをしていては、今までとさほど変わらないから、以下のような例をヒントに、戦略・戦術につなげていただければと願っている。
天気による心理状態→心理学上、「天気の良い日」より「雨天や梅雨時」は決断力が鈍るという統計がある。
…したがって、後者の場合、お客さまの「視覚」に映る商品は、シックな色よりビビッドカラーを展開する
ことで、購買心理を促す確率が高くなる。(かつて売り場で実験してもみた)
サイズ切れは売り逃しにつながるが、プロなら、手持ちの商品をお買い上げいただく販売力を身につける。
(小物やアクセサリーで、アクセント・セパレーション・グラデーション・ドミネーション配色を実務に
落とし込んで活用し、ご納得いただく)
お客さまに、「ときめく感性や、インスピレーション」をお届けする。 ちょっとした、もしくは意外な
「おしゃれ術」を教えてくれるFAにはファンがつく。
かつて、販売職であった頃、セーター(カシミヤ製)の着丈詰めをした後、その端ぎれを活用して、前身頃にフリル状につけて差し上げたところ、お客さまにすごく喜んでいただけた。
どの道も奥が深い。が、「販売職」はそれ以上である。
日々、FAがどのくらい「おしゃれ心と術」を持っているかで、資格取得者といえども、業績には雲泥の差がついてしまおう。
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