監督: デリック・ボルテ
脚本: カール・エルスワース
主演: ラッセル・クロウ、カレン・ピストリアス、ガブリエル・ベイトマン、ジミ・シンプソン
公開: 2021年
「あおり運転」が世界中 で広がっていることを認識せざるを得ない。
映画でも、これだけ取り上げられるということは、今の社会の“病気”。
さすがに、主人公トム・クーパーが行う常軌を逸した行為まで行う“バカ”はいないだろうけれど、
“ひょっとしたら”と思えるところが恐怖。 (いないと信じたい)
さて、本当にいないかどうかは分からない。
自暴自棄、道連れ自殺、落ちた人間の逆恨み、究極の逆ギレ、はみ出し者の最後の虚栄。
トムを言い表す言葉は多々あれど、自分が標的になってしまったら
何故、21世紀になってこのような“犯罪”が増えてきたのか。
格差社会が許容範囲を超えたのか、逆ギレを助ける道具も進化してしまったのか、
無秩序な“平等”崇拝が不埒になったのか、社会が心の狭さを助長しているのか。
原題の“Unhinged”には「不安定な、錯乱した」という意味もある。
この映画は、トムが不安定で錯乱した現代社会を擬人化したことで、
だ。
P.S. King Crimsonに「21世紀のスキッツォイドマン」という歌がある。
Cat's foot, iron claw
Neuro-surgeons scream for more
At paranoia's poison door
Twenty-first century schizoid man
猫の足 鉄の爪
妄想症の毒された扉の前で
脳神経外科医が「もっと!」と金切り声を上げる
21世紀の精神異常者
Blood rack, barbed wire
Politicians' funeral pyre
Innocents raped with napalm fire
Twenty-first century schizoid man
血塗れた拷問台 有刺鉄線
政治屋たちが積み上げた火葬用の薪の山
ナーパム弾が殲滅する罪なき人々
21世紀の精神異常者
Death seed, blind man's greed
Poets' starving children bleed
Nothing he's got he really needs
Twenty-first century schizoid man
死の種 盲者の強欲
詩人は飢え 子供たちは血を流す
真に必要なものなど何一つ得られない
21世紀の精神異常者
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