総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)
―2019年(令和元年)平均結果―(二人以上の世帯)」から見ますと、
50代の二人以上世帯の平均は、
貯蓄現在高:1,704万円
負債現在高:652万円(負債を抱えている世帯の割合:55.3%)
年間収入:852万円
つまり、貯蓄から負債を引くと、1000万円ちょっとが実際の貯蓄額ですね。
金融庁発表の2000万円には届いていません。
いや、60~65歳で退職金がある方も多いと思いますが、
その退職金は、
大学・大学院卒で勤続年数35年以上の人には平均2,000万円を超える
高校卒で勤続年数が35年未満の人は1,000万円未満
大卒と高卒(専門学校を含める)の割合は、ざっくりと55:45です。
その割合で、ざっくり計算すると加重平均は、
2200万円×0.55+1400万円×0.45=1840万円
そうすると、貯蓄が1000万円で、退職金が1840万円。 合計が2840万円。
60歳時点で2000万円を超えます。 だから問題なし
しかし、60歳から年金受給の65歳まで収入が無いとすれば、
年間生活費を25万円/月(年間300万円)とすれば、5年で1500万円必要。
2840万円-1500万円=1340万円 ちょっと心細くなる残高に。
50代で貯蓄が1700万円以上あれば、退職金を足して3540万円。
年金受給前の生活費1500万円を引いても、65歳で2000万円残って少し安心。
それでも、突然必要な病気・介護の予備費は入っていないですが。
では、50代で貯蓄が1700万円以上ある世帯は、32.2%くらい。
つまり、三分の二以上の世帯の方々は、年金受給開始時に2000万円の貯蓄が無い。
これが世知辛い日本社会の現実なのですね。
そんなことが垣間見える
60歳以上でも7割以上の方々が働いていらっしゃる理由は、明確です。
単なる不安だけではなく、現実に生活費が足りないのです。
そんな老後は、遠慮したいですね。
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