監督:杉田成道
脚本:田中陽造
主演:役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、安田成美
公開:2010年
原作は、 池宮彰一郎さんの小説。
今年もそろそろ、そういった季節になってまいりました。
情熱的に言えば、300年以上日本人の心を捕らえて離さない史実の物語。
冷めた目で見れば、男の馬鹿で一途な見当違いの美学の極み。
どちらにしろ、この事件を基にした本は多く出版されている。
少なくとも日本人(男がほとんど?)には、それだけ注目される背景のある事件であったことは事実。
この話はフィクション、全くの嘘ではないがこの映画の主人公たちの記録に無い部分を膨らませた話。
理由(わけ)あって、討ち入りの後、姿を消した寺坂吉右衛門と、
大石の命を受けて逐電し、討ち入りに加わらなかった瀬尾孫左衛門。
その二人が討ち入り後にどんな生涯をおくったかという話。
主君に仕えるということは、こういうことかと深く訴える。
映画の話が本当だとしたら、浅野内匠頭への忠臣よりも、大石内蔵助への忠臣で、まだ救われるか。
ネタバレになるが、可音の輿入れが映画後半の鍵。
私としては、その輿入れの駕籠に集まってくる元浅野家家臣たちが余分。
結末への伏線は嫌というほどありますから、楽しみとして残るのは、そこへ至る肉付けかな。
忠臣蔵の外伝として☆☆☆☆です。
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