混雑した電車内で先日、前に抱えたリュックを少し持ち上げ、顔を覆っている人を見かけました。
コロナ禍が解消しない中で混雑だけが戻り、リュックでマスクを補強しようと思ったのかも知れません。でも、得体の知れないリュックを顔に押し付けられた可哀想な方は、横を向いて必死に耐えていました。
この問題の一因には、数年前から言われ始め、今でも良くアナウンス要請のある、「リュックは前に抱えて」があると思います。
人間の体は輪切りにすると普通、断面積は上半身の方が大きいです。ですから、混雑車内で前に抱えると、相対的に密な上半身が更に密着し、身動きも困難になります。
本人にとって最も敏感な顔や胸をガードできるメリットは、相手にとって、ただでさえパーソナルスペースに敏感な上半身の圧迫で、不快感やストレスが増大します。
「リュックを手に持て」ば、リュックは相対的に疎な足の位置となり、密着度は平準化されます。下半身は概ね、上半身ほど圧迫に対する抵抗も感じません。
ただ、問題はそう単純ではないようです。
- 混雑していない車内では、スマホ操作などで手に持ちたくない場合もあるでしょうし、少し持ち上げれば僅かに二重マスク効果が期待できます(笑)。
- 事故など殺人的混雑の車内で、他人のカバンが邪魔し、足と重心の位置がずれて身体が傾いたまま、なんて経験ありませんか?。そんな時、前に抱えれば足の踏み場が確保しやすくなるかも知れません。
- 一方、前に立つ人のリュックは通常、座っている人の顔の高さになります。
- 更に、悩んだ末に迷惑より背後からの痴漢対策を優先してリュックは背負う知人女性。車内では背負うなら前に抱えるべきと思いがちですが、視点だけでなく、思考プロセスも想像するのは難しいです。
この様に、背負っても前に抱えても手に持っても、状況次第でメリットにもデメリットにもなります。万能ではない分、臨機応変な対応が重要です。
歯切れが悪いですが、ここ数日の寒さで急に訪れた着膨れの季節、「普通の混雑時」はリュックを手に持ってみて、メリットがあると思われたら実践してみませんか?。