体がしっかり温まり、お腹は満たされ、栄養素もたっぷり摂れる具沢山の汁物が好きな私。

けんちん汁もそういった汁物のひとつ。

けれど、私が作るけんちん汁はいつも味がイマイチ。

Wikipediaにあるけんちん汁の概要の通りに、根菜類を胡麻油で炒め、出汁で煮込み、最後に醤油で味を整えていましたが、そうしてできあがる私のけんちん汁は、和風出汁に醤油を入れた味しかせず、野菜の土臭さをダイレクトに感じる汁物でした。







よく考えてみると、けんちん汁の正解の味を知りません。なので味を整えた先に目指すゴールがない。

それが『和風出汁に醤油を入れた味しかせず、野菜の土臭さをダイレクトに感じる汁物』なのであれば、けんちん汁はそういうものなのだと諦めがつく。


ひとまずネットで「けんちん汁 東京」と調べてみました。そうしてヒットしたのが、そば処鞍手茶屋(くらてちゃや)さん。






大手町にあるお店です。








あった、あった、けんちん汁。










なんか全部大きい。

これで1100円とは、良心的な価格設定ではないでしょうか。








具材のカットがとっても大きくって、ゴッロゴロの鞍手茶屋さんのけんちん汁。


まず一口…一口目から、、、めっちゃ美味しい

けんちん汁ってこんなに美味しい食べ物だったの…!?





〜鞍手茶屋さんのけんちん汁を目と舌に頼って分析〜


具材

長ネギ、乱切り人参、厚めの長方形に切られた木綿豆腐、乱切りじゃがいも、乱切り大根、ごぼう、油揚げ、こんにゃく、白菜。




コクの正体


油が浮いていたのはごま油で炒めたから?


肉の脂からくるコクのようなものがあり、味は豚汁みたい。でも元々精進料理のけんちん汁に肉が入っているとは思えないし、豚肉自体の味はない気がする。


となるとこの油のコクは…もしや油揚げ…!?

浮いている油は油揚げの油で、肉のような甘さとコクのある味わいも油揚げから来ているものかもしれない。





調味料

和風出汁とお醤油だけのシンプルな味ではない。


しかも汁が濁っている。和風出汁と醤油だけだとお澄ましのように澄んだ色のスープになるはずなので、これは…味噌が入っているのでしょうか。だからちょっと豚汁を思い出す味がする…!?でも味噌汁ほど味噌がメインな味ではない。


それから、甘みがある。

味醂?砂糖?を入れてる?


もしかすると白味噌??

白味噌なら、味醂や砂糖を入れなくても甘みが出る。そして味噌の味が強くないので、味噌汁の味にはならないはず。











期待値高めで行ったのに、想像を超える美味しさだった鞍手茶屋さんのけんちん汁。



理想のけんちん汁を求める旅、一軒目にして終了。



もちろんお店のレシピは分からないけど、おうち帰って再現しました。




『理想のけんちん汁』



大根 ⅓本 
生姜 ひとかけ 
ごぼう ¼本 
人参 1本 
長ネギ 1本
白菜 ¼カットのものを 3枚 
こんにゃく 1枚 ちぎる 
油揚げ 1枚でも2枚でも
出汁パック 2パック
水 1500ml
じゃがいも ひとつ 乱切り
木綿豆腐 200g


味醂 大さじ3
醤油 大さじ4
白味噌 カレースプーン山盛り4

大きい鍋を温め、ごま油とサラダ油を半々で広げる。弱火に落とす。

大根を厚さ1〜2cmのいちょう切りにし、皮は取り、余裕があれば面取りし、鍋に入れ、ゆらし、蓋をする。

生姜を千切りにして、鍋に入れ、ゆらし、蓋をする。

ごぼうの皮を丸めたアルミホイルでこそげとり、ささがきにして、鍋に入れ、ゆらし、蓋をする。

人参をごぼうみたいに切って、鍋に入れ、ゆらし、蓋をする。

長ネギを斜め切り、白菜はざく切りにし、鍋に加え、蓋をする。

ちぎったこんにゃくを沸騰したお湯で2〜3分茹で、匂いを取る。鍋に入れ、全体を混ぜる。

油揚げは油抜きせずに
半分に切ってから短冊切りにし、鍋に加えて、蓋をする。


じゃがいもを切り、面取りし、水にさらす。

鍋に出汁パック、水、じゃがいも、大きく切った(千切りました)木綿豆腐を加え、中火にかける。

中火でじっくり沸騰まで持っていく。

沸騰したら弱火にし、野菜が柔らかくなるまで優しく煮込む。

調味料を加えて味付けする。




 



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