前回の続きです。
今後は多様性を受け入れる社会になっていくとしたら,教育はそれに先駆けなくてはいけません。
音楽・美術・保健体育・技術家庭が,主要5教科の「おまけ」のような扱いでなく,学ぶべき大切な科目になっていくのが自然だと思うのですが,そうはならないような気がしてなりません。
どんどん顕著になっている学力格差ですが,5教科で勝負しようとするから,いつまでも格差のままなのです。
違う視点を持ってきて,自分はこれは苦手だが,これは得意だ,これはできる,あるいは,性格がとびきり優しい,人の嫌がることも率先してやる,などなど,そういったその子のあらゆる部分を評価する,学力とは異なる評価軸をたくさん用意すべきなのではないかと思います。
今も通知表にそういった欄の〇印はありますが,それが入試に関わるかというと,全く関わらないでしょう。
主要5教科の勉強ができないだけで,「自分は能力が低い人間だ」と錯覚させられる教育など,愚かです。
もちろん,その部分の能力は低いのでしょうが,それが全てではなく,できないことは多くても,自分にはこんな素晴らしい面があるんだと誇りをもって,自信をもって,生きていけるようにするのが,教育の本来の姿なのではないかと思います。
世間はやたら夢や希望を持つことを推奨していますが,その下地も作らずに夢など持ちようがありませんし,夢や希望がなくても生きていける人になるために,教育というものがあるのではないかと思います。
今年ほど,受験という仕組みを愚かに感じたことはありません。
受験のためだけに勉強するのではありません。
数多くある目的の一つです。
それを忘れないでほしいと,受験生には毎年伝えています。
上述したような思想を持っている人間ですが,各生徒たちの受験をおろそかにするつもりはまったくありません。
例のごとく収拾がつかなくなってきましたので,切り上げます。
お花屋さんの上,船のマークの学習塾Study Shipです。
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