中学の教科書が変わり,英単語の練習に,よりいっそうの力を入れる必要が出てきました。

今日は,英単語の覚え方について,少し述べます。

 

お子さんは,英単語をどのように覚えていますか?

新出単語を全て,機械のようにノートにひたすら書いていますか?

塾で自習している生徒で,そのような生徒がいた場合,私は必ず声をかけます。

 

まず,自分の認知特性にあった覚え方をするように言います。

人それぞれ,得意な覚え方は異なります。

書いても書いてもなかなか覚えられなければ,別の方法を試してください。

じっと見て,発音したり,アルファベットを口に出したり,写真のように覚えたり,ローマ字読みしたり,指でなぞったり,空中に書いてみたり。

そしてその単語を隠して,正しくつづれるか,1回は書いてみます。

よく,「練習はしました。けど,半分くらいしか覚えられていません」と言う生徒がいます。

そのような生徒には,覚えるまでやらないと意味がないことや,練習した後,なぜ書けるようになったかチェックしないのかなど,いろいろと小言を言います。

ノートに10個書いて,それで終わりの人が多いです。

せめてその場では確実に覚えたことを確かめるべきです。

それでも人間は忘れる生き物ですので,単語テストでは満点とはいかない場合もあるでしょう。

それは,まちがいノートに書いて,毎日触れる状態にすれば,やがては覚えるでしょう。

人間の脳は,繰り返し入ってくる情報を,大事なものとして捉える性質があります。

 

次に,練習する必要がない単語を書いていないか,チェックします。

単語のドリル(あるいは教科書の単語欄)には,新出単語以外にも,熟語や短縮したもの,丸ごと一文載っていることもあります。

例えば,I willの短縮のI'll,これが載っていた場合,はたして10回も書く必要があるでしょうか。

「next door」で,nextもdoorも書ける状態だとしたら,「next door」が「となりの部屋(家)」ということを覚えることが重要であって,next doorを10回書くことが正義ではありません。

 

最後に,発音とつづりを対応させているかどうかです。

先日指導中に,「month」を「moth」と書いて間違えた生徒がいました。

正しい綴りを知っていて,nを抜かしてしまったのか,それともつづりがうろ覚えだったか尋ねると,後者であるとのこと。

すかさず私は,発音はわかっていたか尋ねました。

すると,発音「マンス」(カタカナで失礼します)は分かっていたとのこと。

だとしたら,この間違いは良くないと伝えました。

理由はわかりますよね。

「moth」で「マンス」とは読まないでしょう。

発音が分かっていれば,「n」を入れられて然るべきです。

「マス」や「モス」になるでしょう(ちなみにmothは「モス」,蛾ですね)。

つづりと発音を対応させて覚えないと,アルファベットの字面だけで記憶することになり,上記のような間違いが発生してしまいます。

おそらく経験の少ないアルバイト講師なら,「nが抜けたか,惜しかったね~」で終わりです。

 

生徒にはこのように伝えていますが,それでも徹底されません。

単語テストをするたびに,上記のようなことを言うことが一度や二度ではありません。

よくなってくる生徒もいますが,なかなか改善されない生徒もいます。

私個人が上記のような覚え方を誰かに教わったかというと,そんなことは決してありません。

基本的に,学校の先生は勉強の仕方を教えてくれません。

塾にも通っていなかったので,どうやったらうまく覚えられるか,自分で工夫するしかありませんでした。

学生時分,認知特性などは知らなかったのですが,私は書いて覚えられるタイプだったので,それはラッキーでした。

 

塾講師として教える立場になってみて,「なんで小・中・高のとき,こんなふうに教えてくれなかったんだ!」と思うことは本当に多くあります。

自立型の塾ですが,教え方には絶対の自信を持っています。

体験の生徒の感想欄には,テキストや先生の説明が分かりやすかったということが,高確率で書かれます。

しかしそれは野球選手に野球がうまいですねと言っているようなものです。

それでもそういう感想をもらえるのは,それだけ現実には教え方がそこまで上手ではない先生が多いのでしょう。

人に物を教えるというのは高い知識と技術が要求されるのは確かです。

それと同時に,教え方が上手だからと言って,生徒の成績を確実に上げられるかというと,それとも異なります。

 

例のごとく,収拾がつかなくなってきました。

これはもう私のブログのお決まりのパターンですね。

むしろこのまとまりのなさを特徴の一つにしようか…

 

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